米Google傘下の企業が開発した、加齢やパーキンソン病などによる手の震えを軽減する機能性スプーン「リフトウェア」が10月1日から日本でも購入できるようになった。フランスベッドの介護用品オンラインショップ「介護宅配便」などで販売する。4万7520円(税込)。
グリップ部の内蔵センサーで手の震えを感知し、「意図した手の動き」と「それ以外の不要な震え」を小型コンピュータで識別。スタビライザーによって揺れを「約70%」軽減し、スプーンを安定させる仕組みだ。手の震えに悩む人々が安心して食事を楽しめるようにするという。
装着すると自動で電源オンになり、下向きに伏せて置けばスリープ状態になる。1回のフル充電で数回の食事に使えるとしている。
Googleは、自動運転カーなどを研究している次世代技術開発プロジェクト「Google X」を通じ、医療やヘルスケア向けテクノロジーの研究も行っている。昨年には、パーキンソン病患者などに向けた機能性スプーン開発企業の米Lift Labを買収していた。
Google創業者のサーゲイ・ブリン氏は、母親がパーキンソン病と診断され、自らもパーキンソン病リスクがあることを明かしている。
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