Western Digital、SanDiskを買収 約190億ドルで
身売り検討中と報じられていたSSD大手のSanDiskを、HDD大手のWestern Digitalが190億ドルで買収する。SanDiskと東芝のジョイントベンチャーは買収完了後も維持する。
米HDD大手のWetsern Digitalは10月21日(現地時間)、米フラッシュメモリメーカーのSanDiskを買収することで合意に達したと発表した。買収総額は約190億ドル(約2兆3000億円)で、取引は2016年第3四半期(7〜9月)に完了する見込み。
SanDiskは、クラウドコンピューティング、データセンター、スマートフォン、ノートPCなどに使われるフラッシュメモリの大手。半導体メモリ業界では、供給過剰と中国からの安価な製品が価格下落を招いており、SanDiskは事業売却を検討していると報じられていた。
同社はSSDなどに使われるNANDフラッシュの製造で東芝と工場を共同運営している。東芝とのジョイントベンチャーは、買収完了後も継続する。
Western DigitalはHDDの最大手だが、ユーザーのモバイルへの移行やデータセンターでのHDDからSSDへのシフトという流れの中で、HDD市場自体が縮小している。
Western DigitalはSanDiskを傘下に収めることで、HDD、SSD、データセンター向けストレージ、フラッシュメモリの製品ラインを持つことになる。また、両社の特許を合わせると1万5000件以上になるという。
Western Digitalに対しては9月下旬、中国政府系の半導体大手Tsinghua Unigroup(紫光集団)が株式の15%を取得し、37億8000万ドル出資すると発表している。
買収完了後、SanDiskのサンジェイ・メーロトラ社長兼CEOはWestern Digitalの取締役に就任する見込み。
関連記事
- スマホと無線でデータをやりとりできる128Gバイトのスティック型メモリ、SanDiskが発売
SanDiskが、3台までのスマートフォンやPCとWi-Fi接続してストレージとして使えるスティック型フラッシュメモリ「Connect Wireless Stick」を発表。16〜128Gバイトの4モデルで価格は128Gバイトが99.99ドル。 - SanDisk、SSDメーカーのFusion-ioを約11億ドルで買収
Appleの共同創業者、スティーブ・ウォズニアック氏が取締役を務める企業向けSSDメーカーのFusion-ioを、SanDiskが11億ドルで買収する。 - 日立、HDD事業をWestern Digitalに売却
日立グローバルストレージテクノロジーズを、米HDD大手のWestern Digitalが43億ドルで買収する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.