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イワシの魚群で分かる? オムロン「ぶつからない車社会」を実現するセンサー:東京モーターショー2015
東京モーターショー2015のオムロンブースに、イワシの大群が泳ぐ巨大モニターが出現。イワシの群れを引き合いに、安全な車社会を実現するセンシング技術を提案する。
オムロンが「東京モーターショー2015」(一般公開日10月30日〜11月8日、東京ビッグサイト)に出展し、イワシの魚群が泳ぐ巨大モニターを設置。仲間同士とぶつからないイワシの群れを安全な車社会に見立て、同社のセンサー技術をアピールする。
群れの中のイワシは、前方のサメを視認すると全力で逃げながらも、体の側面にある「側線器官」で仲間との距離感を読み取り、衝突を避ける。1匹のイワシを1台の車に、器官や目をセンサーに置きかえることで、同社が目指す「ぶつからない車社会」を構築するモデルを表現するという。
オムロンは韓国・現代自動車グループの現代モービスと共同で「カメラ一体型距離センサー」を開発。車の前面に取り付け、白線や標識、歩行者などを検知する。車両の前後左右には、広角度で画像を認識するセンサー「3D Flash LIDAR」を配置し、全方位から取得した3次元情報をアルゴリズムで解析し、周囲との衝突を防ぐ仕組みだ。
こうした技術に、運転手の状態をモニターするカメラ、街角で交通状況を監視するインフラセンサーなどを組み合わせ、精度を高める考えだ。同社の担当者は「法規制など、導入の妨げになる課題も多いが、数年以内を目標に実用化できれば」と話す。
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