Appleも「Amazon Echo」や「Google Home」のようなアシスタント端末を開発中?
Appleが実は「Amazon Echo」発売前から同様のSiriベースのアシスタント端末を開発しており、6月のWWDCではサードパーティー製アプリとSiriを連携させるSDKをリリースするとThe Informationが報じた。
米Appleは、「Amazon Echo」発売前から同様のアシスタント端末を検討しており、現在開発中であると、米The Informationが5月24日(現地時間)、この件を直接知る個人からの情報としてそう報じた。
Amazon Echoは、「Alexa」という音声命令で多様なタスクをこなすパーソナルアシスタント内蔵の据え置き型Wi-Fiスピーカー。米国で180ドル(本稿執筆時点の価格)で販売されている。UberやSpotifyなどのサードパーティー製アプリとも連携し、配車や音楽ストリーミングなどを音声で命令できる。
米Googleも今月開催の年次開発者会議「Google I/O」で、同様のアシスタント端末「Google Home」を発表した(年内発売の予定)。こちらもサードパーティー製アプリと連携する。
Appleの端末もスピーカーとマイクを備えてWi-Fiに接続でき、Siriがパーソナルアシスタント機能を担う。Siriを使うので、Google Homeと同様にApple IDでサインインしたユーザーのカレンダーや連絡先情報に関連した操作も可能になるだろう。
また、Appleのスマートホームプラットホーム「HomeKit」で接続した家電の制御も可能という。
さらに、Siriをアプリと連携させるためのサードパーティー向けSDKを6月開催の「WWDC 2016」でリリースすると、この情報筋は語った。このSDKにより、例えば端末に向かって「Hey Siri、配車をお願い」と語りかけるとUberアプリでの配車ができるようになる。
AppleはSiriの立ち上げ段階から米Yelpや米OpenTableなど一部のサービスと連携させているが、ユーザーの個人情報の扱いに慎重なこともあり、SDKを提供していない。
AppleはWWDCで、次期Mac OS「OS X 10.12(仮)」にSiriを搭載するといううわさもある。
Appleの新端末の発売時期については不明だ。
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