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オバマ前大統領、トランプ大統領令について初コメント「市民デモに勇気づけられた」
バラク・オバマ前米大統領が、ドナルド・トランプ現米大統領の移民規制令について声明文を発表した。全米での市民デモに勇気づけられ、個人を信仰で差別する考え方に反対するとしている。
「オバマ前大統領は全米のコミュニティーで発生した抗議に勇気づけられた」──。バラク・オバマ前大統領の広報担当者であるケビン・ルイス氏は1月30日(現地時間)、そうツイートした。これは、オバマ氏が大統領退任後に初めて公開したドナルド・トランプ米大統領政権に関する声明になる。
オバマ氏は大統領としての最後の演説で、米国民は選挙期間だけでなく、ずっと民主主義の保護者であり続ける責任があると語っていた。
同氏はこれまで、現政権について沈黙を守ってきたが、トランプ大統領による移民規制大統領令の発令と、それに対する全米での抗議デモを受けてこの声明文を発表した。
声明文には「オバマ氏は、個人をその信仰や宗教によって差別する考え方に基本的に賛成しない」とある。
なお、トランプ氏は問題の大統領令はイスラム教徒を拒否しているのではなく、危険な可能性のある地域からの入国を規制しているのであり、オバマ政権時代のシリアからの入国規制と同じだと主張している。
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