YouTube、LGBTQ動画への不適切フラグは誤動作だったとして謝罪し改善を約束
YouTubeの、不適切な動画を表示させないようにするオプション機能「制限付きモード」で、多数のLGBTQ動画が対象とされた件について、制限はシステムの誤動作だったとして謝罪し、修復していくと約束した。
米Google傘下のYouTubeは3月20日(現地時間)、LGBTQ(Lesbian、Gay、Bisexual、Transgender、Queer)コンテンツを誤って「制限付きモード」対象としていたことについて謝罪し、改善を約束した。
これは16日にLGBTコミュニティのYouTuber、ローワン・エリス氏が自身のYouTubeで、自分の動画がYouTubeの制限付きモードを有効にしているユーザーには表示されないよう不適切フラグを自動的に付けられていたことに気付き、「YouTubeはアンチLGBTなのか?」という動画を投稿したことをきっかけとして炎上したことを受けたものだ。
制限付きモードとは、YouTubeが2010年から提供している、成人向けや暴力などを含む動画を見たくない人向けのフィルター機能だ。コミュニティによる報告、年齢制限、その他の情報を使用して不適切な可能性のあるコンテンツを特定し、除外している。現在、制限付きモードを有効にしているユーザーからのアクセスは、YouTubeのデイリービュー全体の約1.5%という。
YouTubeは、コンテンツへのフラグ付けをアルゴリズムで完全自動化しているのか、人間によるチェックも入っているかは明言していないが、「われわれのシステムはコンテキストとニュアンスの理解でミスを犯すことがある」と説明し、今回の問題については機能が「あるべき状態に機能しなかった」として謝罪し、修復するとしている。
例えば以下のような、自分がゲイであることを祖母にカミングアウトしたことを報告する動画までが制限付きモードの対象となっていた。YouTubeはこの動画を含む幾つかの動画を既に対象から外したという。
YouTubeは、コミュニティからのフィードバックに感謝し、今回得た情報をシステムの改善に役立てるが、完全に修復するには時間がかかるので見守ってほしいとしている。
YouTubeでは最近、不適切なコンテンツに広告が表示されてしまうとして大手メディアなどが広告を引き上げ、17日に改善を約束している。コンテンツに広告を表示するシステムは完全に自動だ。
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