ニュース
Qualcomm、iPhoneの中国での製造販売差し止め求めAppleを中国でも提訴
AppleのiPhoneで使われている技術が特許を侵害しているとして、Qualcommが中国でも訴訟を起こし、中国でのiPhoneの製造・販売の差し止めを要求した。両社は米国でも1月から法廷闘争を繰り広げている。
米Qualcommが中国で、米AppleのiPhoneの製造と販売の差し止めを要求する訴訟を起こしたと、米Bloombergが10月13日(現地時間)に報じた。
QualcommとAppleは米国で1月から法廷闘争を続けている。米FTCが独禁法違反でQualcommを提訴した後にまずAppleがQualcommを「不当な特許ライセンス料を請求した」として提訴、Qualcommは3月にAppleを契約違反で提訴し、7月には特許侵害で追訴しiPhone輸入差し止めも要請した。
Bloombergによると、Qualcommは9月29日に北京の知的財産専門裁判所に提訴したという。AppleのiPhoneで採用されている省電力機能とタッチスクリーン機能「Force Touch」(iPhoneの場合は「3D Touch」)が、Qualcommの3つの特許を侵害しているという。
Qualcommの広報担当者はBloombergに対し、「Appleは対価を支払わずにQualcommが発明した技術を使っている」と語った。
Appleの広報担当者は「Qualcommとの長年のライセンスをめぐる交渉で、これらの特許が議題に上がったことはなかった。Qualcommの他の法廷策略と同様に、この裁判沙汰も失敗に終わるだろう」と語った。
関連記事
- Intel、iPhoneのモデムをめぐるApple対Qualcommの特許紛争に参戦
iPhoneのモデムプロセッサをめぐるApple対Qualcommの特許紛争で、米国債貿易委員会(ITC)の求めに応じ、IntelがAppleをサポートする声明文を提出した。 - Qualcomm、Appleを特許侵害で提訴 iPhone輸入差し止めも要請
1月から始まったApple対Qualcommの訴訟合戦で、Qualcommが新たにAppleを6件の特許侵害で提訴した。QualcommはITCに対し、iPhoneの米国への輸入差し止め命令も求めている。 - Apple、再度Qualcommを提訴 “ダブルディップは非合法”
1月にQualcommを独禁法違反だと提訴したAppleが、今度はモデムの販売でそのモデムの技術ライセンス料も徴収するのは非合法だとして再度提訴した。 - AppleもQualcommを提訴、Qualcommは「根拠なし」と反論
Appleが、米連邦取引委員会(FTC)に続いてQualcommを提訴した。Qualcommが不当な特許ライセンス料を請求し、Appleに支払うべき約10億ドルの報奨金を保留したとして、10億ドルの賠償金を求めている。Qualcommは公式に反論した。 - Qualcommを米FTCが独禁法で提訴
米独禁法当局の連邦取引委員会(FTC)が、Qualcommを独禁法違反の疑いで提訴した。ベースバンドプロセッサにおける支配的地位を悪用し、端末メーカーに不公正なライセンス供与を強制しているという。また、Appleに対してベースバンドプロセッサの独占供給の報奨金を支払っていたとも。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.