Google、ローカルニュース発信アプリ「Bulletin」のテスト開始
Googleが、Twitterのように気軽に地元の情報を投稿するためのアプリ「Bulletin」のパイロットテストを米国の2都市で開始した。
米Googleが、誰でもスマートフォンから地元の身近なニュースを発信できるアプリ「Bulletin」の限定パイロットテストを米国の2都市、テネシー州ナッシュビルとカリフォルニア州オークランドで開始した。招待イベントに参加したナッシュビルの地元ブロガー、サミ・コーン氏が1月25日(現地時間)、ブログメディアで報じ、それを米Slateが取り上げて広めた。
公式サイトによると、「Bulletinは、スマートフォンで写真や動画を撮影し、テキストを添えることでWebに直接記事を投稿できる軽量の無料アプリ。ブログやWebサイトを持つ必要はない」という。「スマートフォンで写真を撮影したりメッセージを送信したりできる人であれば、誰でもBulletinの記事を作れる」。
つまり、TwitterやFacebookでユーザーが投稿している「○○線の電車が止まった」「○○でフリーマーケットが始まります」というようなローカルな情報を投稿するためのアプリのようだ。公式サイトの記事の例(右図)は、「冬の嵐で川が溢れ、ネルソン道が冠水した」というテキストと写真、「交通」と「事故」のハッシュタグのようなもの、投稿者の名前とプロフィール画像(Googleアカウントのもの)が表示されている。
GoogleはSlateに対し「これは、人々が地元の超局所的な情報を共有し、それを地元メディアが利用できるようにするものだ」と説明した。コーン氏が公開した招待イベントの動画では、地元メディアはBulletinに投稿された記事を、投稿者の署名入りで採用する可能性があるとGoogleは説明している。
この取り組みは「Google News」のもののようで、「Bulletinコンテンツポリシー」はGoogle Newsのヘルプページにある。このポリシーでは性的、暴力的な画像や嫌がらせが禁止されているが、ポリシーに違反した場合の対応は不明だ。
また、虚偽の投稿にどう対処するかも不明だ。
GoogleはFacebook、Twitterとともに、2016年の米大統領選挙での虚偽ニュース拡散の責任を問われている。
Facebookは今月、ニュースフィードに優先的に表示する投稿の判断材料として、ユーザーからの信頼評価とともに、ニュース投稿が地域コミュニティと関連性が高いかどうかも考慮すると発表した。
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