説明が前後したが、ここからはタブレットPCとしてのX41 Tabletの特徴について述べていこう。
X41 Tabletは、回転ヒンジを軸に液晶タブレット部を180度回転してノートPCモードとタブレットモードを切り替えるコンバーチブル型だ。
液晶タブレット部を本体に固定するラッチはセンターシングル式で、2つのモードで共用できるようにラッチが上下に出っ張る構造になっている。
従来のThinkPadはダブルラッチ式だが、大きめのサイズのものを採用することによって、従来と同等の堅牢性を実現しているという。なお、上述したが、X41 Tabletは同製品専用に追加されたラッチの強度テストにもパスしている。
液晶パネルには、視野角170度のXGA(1024×768ドット)対応12.1インチSuper Wide Angle FFS TFTを搭載する。高視野角タイプを採用したのは、プレゼンテーションやカウンターでのフロント業務、訪問先での営業など、複数人で液晶タブレットをのぞき込みながら使用するケースが多いからだという。また、液晶パネルの手前に配置する保護プレートには弱めのアンチグレア処理(表面)と反射防止処理(裏面)を施して、映り込みの防止とアンチグレア処理による画像ボケやコントラスト低下を抑制している。
デジタイザは、タブレットPCおよび外付けタブレットで定評のあるワコム製。ペンは消しゴムと右クリックの2ボタン付きで、本体左手前(縦画面のタブレットモードにすると本体左上)に格納できる。
液晶タブレットの下部(回転ヒンジ側)には、タブレットモードでのPC操作を補助するタブレットボタンが配置されている。画面ローテーションボタンやEnterボタン、Escボタンのほか、ThinkPad用のユーティリティプログラムを起動したり、スタンバイ、無線LANのオン/オフ、ボリューム調節、明るさ調節などが行えるタブレットショートカットメニューボタンなど9種類がある。
本体サイズは274(幅)×266(奥行き)×29〜32(高さ)ミリ、重量は1.87キロ(標準バッテリ装着時:ペンは除く)。バッテリは8セルタイプで、JEITA値で6.1時間バッテリ駆動できる。4セルバッテリもオプションで用意されており、同バッテリを装着すると1.66キロに軽量化できる。なおバッテリには、タブレットモードにしたときに持ちやすいように、ゴム製グリップが貼られている。
基本的なハードウェアスペックについても触れておこう。X41 Tabletは、「Sonoma」こと新世代Centrinoプラットフォームを採用した「Thinkpad X41」を踏襲する。CPUは低電圧版Pentium M 758(1.50GHz)。チップセットはIntel 915GM Expressで、メインメモリはPC2-4200(DDR2-533)を512Mバイト搭載する。グラフィックスはチップセット内蔵のGMA900。HDD容量は40Gバイト。
発売予定は7月6日で、ダイレクト価格は税込みで20万円台半ばの見込みだ。また、X41 Tablet/X41/X40をサポートする「ThinkPad X4ドック」もオプションで発売される予定となっている。
主な仕様は以下のとおり。
製品名 | ThinkPad X41 Tablet |
---|---|
OS | Windows XP TabletPC Edition 2005 |
CPU | 低電圧版Pentium M 758(1.50GHz) |
FSB | 400MHz |
チップセット | Intel 915GM Express |
メモリ(最大) | PC2-4200(DDR2-533)対応DDR2 SDRAM 512Mバイト(1536Mバイト) |
液晶タブレット | XGA対応12.1インチSuper Wide Angle TFT |
デジタイザ | ワコム製 |
グラフィックス | チップセット内蔵(GMA900) |
HDD | 40Gバイト |
光学ドライブ | オプション(ドック経由で拡張ベイデバイスを搭載可能) |
セキュリティ | セキュリティチップ、双方向指紋センサーを搭載 |
ネットワーク | 10/100/1000BASE-T有線LAN、IEEE802.11b/g無線LAN、モデム |
インタフェース | PCカードスロット(TypeI/II)、SDメモリカードスロット、USB2.0×2、VGA |
バッテリ駆動時間 | 6.1時間(JEITA値) |
サイズ | 274(幅)×266(奥行き)×29〜32(高さ)ミリ |
重量 | 1.87キロ(ペンを除く) |
ダイレクト価格(税込み) | 20万円台半ば |
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