ThinkPad X41の外見は従来のThinkPad X40シリーズとさほど変わっていない。液晶ディスプレイのサイズは12.1インチで筐体サイズも4セルバッテリー搭載時で268×211×20.6〜26.9ミリとまったく同じ。パームレスト中央にあるスライド式の指紋センサーに気がつかなければ、X40とX41の区別はつかないといってもいい。
指紋センサーの搭載については、レノボ・ジャパンがまだ日本IBMであった今年のはじめに配布した資料で「今年のThinkPadがアピールする主要なセキュリティー機能」と大きく取り上げられている。すでにThinkPad T42/T43などで搭載され、「我々が思っていた以上に反響が大きい」とThinkPad X41の商品企画スタッフが語るほどに、ユーザーの評価は高い。
その指紋認証ユーティリティは、ITmediaでもThinkPad T43やThinkPad T42pのレビュー記事で紹介している。ThinkPad X41の指紋認証機能もこれらとほぼ同じ。だが、より多くのビジネスユーザーが常時携帯して利用している“X”で指紋認証機能が組み込まれたことは、「ノートPCが盗難されて個人情報が流出」という記事が多くなってきた昨今、実に重要な「スペック」といえる。
ただし、現在“X”のラインアップで指紋センサーを搭載しているのはX41だけ。レノボ・ジャパンによると「X40、X3xのシリーズでは、現在のところ搭載する予定はない」とのこと。
ハードウェアの開発担当者は「基板の手直しが必要になるが指紋センサーモジュールの搭載は技術的に困難でない」と説明する。しかし、ワールドワイドで展開するThinkPadとしては「日本では多くのユーザーから求められているが、ワールドワイド規模で必要とするユーザーが多くならないと実現は難しい」(前出の商品企画担当)そうだ。
さて、筐体サイズが従来のX40と寸分違わぬX41だが、そのB5サイズに「Sonoma」こと新世代Centrinoを採用しているのが実も最も注目すべき変更点といえる。競合他社の同種ノートPCでSonomaを採用した製品が総じて「Intel 915GMS」「超低電圧版Pentium M」「DDR2-400」という“抑えめ”のスペックであるのに対して、X41は「Intel 915GM」「低電圧版Pentium M」「DDR2-533メモリ」と、パワフルなパーツを組み込んでいる。レノボ・ジャパンが「X41のアドバンテージはSonoma採用B5ノートで最も強力なパフォーマンス」とアピールするのも事実ではある。
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