X40の筐体で「Sonoma」を可能にした冷却機構に注目──レノボ・ジャパン「ThinkPad X41」(2/3 ページ)

» 2005年05月11日 20時51分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 しかし、内部に高性能のパーツを組み込んだ結果、発熱は確実に増加する。携帯重視タイプのノートPCがSonomaを採用したことで従来機種より筐体の厚みが増すケースは多々見られるが(例えば、LaVie G type J)、先ほども述べたように、X41はX40と筐体サイズがまったく同じ。もちろん厚さも変わっていない。

 X41のシステム設計に携わったスタッフによると、(開発当時)IBMが品質保証の基準として設定した筐体外面の温度は「X41もX40も同じレベル」という。これは、X41もX40もユーザーが使っているときに感じる温度は同程度ですよ、ということを意味している。

 発熱が大きいパーツを組み込みながら筐体表面の温度がX40並み、というX41では「冷却方法が大きく変わっている」と開発担当者は説明する。それは、クーラーユニットが大きくなったということですか?、と質問すると「いや、ヒートブロックのサイズやファンのサイズはX40のまま」との答えが返ってきた。

 ただし、従来より発熱量が倍程度増えたノースブリッジ「Intel 915GM」を強制的に冷却するために、ノースブリッジのヒートシンクパネルとCPUのヒートブロックをヒートパイプで連結する、といった改良は加えられている。

キーボードユニットを取り外して基板を見える状態にする。上がX40で下がX41。ほぼ同じに見えるが、X41ではヒートパネルがサウスブリッジを覆う

クーラーユニットを取り出して筐体の上から設置されている場所に重ねてみた。中央がCPUのヒートブロック。右にあるのがノースブリッジ用のヒートパネルで両者はヒートパイプで連結している

 発熱は増えた。筐体のサイズは変わらない。クーラーユニットのサイズも変わらない。そんなX41で冷却効率を著しく向上させたのが筐体内に設けた「風の通り道」である。X41とX40の底面を比べると、吸気用スリットの数と場所が異なるのに気が付く。

 「なるほど、発熱の大きいX41のほうが吸気用のスリットがたくさん開いているのですね」と思うのだが、実際には逆で、X40では、CPUやノースブリッジが配置されている前面中央部にあったスリットがX41ではなくなっている。

左がX40、右がX41。X40で中央に見られたスリットがX41でなくなっている

 これは、ノースブリッジやCPUだけでなく、HDDやメモリ、そしてなにより開発中にそのアイドル時の発熱が急に問題となったICH6Mを効果的に冷却するため、筐体内に「風の通路」を作り、そこを流れる風の力でシステム全体の熱を排出しようとしたため。

 通風路をX41の筐体内部に出現させるため、吸気用のスリットは筐体周辺部にとどめ、中央部のスリットは塞いで空気の流れを確保、さらに筐体内には流路を作るための隔壁まで設けている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月13日 更新
  1. RTX 5060よりRTX 3060? 最低でも25万円! 値上がりが続く自作ゲーミングPCのリアル (2026年10月12日)
  2. 約581gの軽さで美しい画面を持ち歩く! 日本エイサーの有機EL搭載14型モバイルディスプレイ「PE140Wsmiuux」を試す (2026年10月12日)
  3. 全48製品が最大40%オフ! BenQのディスプレイやプロジェクターがお得に! (2026年10月11日)
  4. Anthropicが小型AIモデル「Claude Haiku 5.5」を発表/Mistral AIが大規模言語モデル「Mistral Large 4」を公開 (2026年10月11日)
  5. メモリやSSDが高すぎてPC買えない問題 IntelのラナーデCTOはどう考えている? (2026年10月09日)
  6. 日本HPが個人向け新ノートPCを10月下旬に発売 RTX Spark搭載の「OmniBook Ultra 16 AI PC」と若者の最初の1台を狙う「OmniBook 5 14」 (2026年10月09日)
  7. 5K/75HzとWQHD/300Hzを切り替え! MSIの26.9型ディスプレイが話題に (2026年10月10日)
  8. 10年ぶりの新モデル! 充電式になっても価格据え置き6600円のラベルライター「P-TOUCH CUBE PT-P320BT」を見てきた (2026年10月09日)
  9. 「Windows 10 October 2018 Update」の再配信でMicrosoftが失ったもの (2018年12月10日)
  10. 日本限定で「ちいかわ」コラボモデルも! Google Play対応の「Amazon キッズ タブレット」が10月14日に発売 選べる2サイズで3万9980円から (2026年10月08日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー