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本田雅一のハイスピード・ワイヤレス・チャンネル:第6回 新型WiMAX Speed Wi-Fiの使い勝手は?──AtermWM3500Rの「8時間動作」を検証 (1/2)

WiMAXルータ「WiMAX Speed Wi-Fi」を使えば、スマートフォンや家庭用ゲーム機などもより高速なWiMAX通信で利用できる。今回はWiMAX Speed Wi-Fiの最新モデル「AtermWM3500R」の使い勝手を確かめながら、どんな使い方があるか、どんなシーンに向くかを解説する。

ポータブル型の「WiMAX Speed Wi-Fi」は、どんな人に向くのか

photo WiMAX Speed Wi-Fiの最新モデル「AtermWM3500R」。このブラック(プラチナブラック)以外に、マーズレッド、シルキーホワイトと計3色のカラーバリエーションを用意する

 前回はWiMAX内蔵パソコン+据え置き型WiMAX Speed Wi-Fiの組み合わせについて解説したが、今回はポータブル型のWiMAX Speed Wi-Fi(WiMAXルータ)の利用シーンを検証していこう。

 どんな人に向くか。それは簡単だ。

  • モバイルWiMAX内蔵パソコンは持っていない(あるいは、Macユーザーである)
  • スマートフォンやタブレット型端末など、無線LAN対応機器を所持している。持ち歩く機会も多い
  • 自分が自宅にいない時は、宅内の各種ネットワーク機器はネットにアクセスできなくてもいい

 この条件に当てはまる人は、WiMAX Speed Wi-Fiを1つ用意するだけであらゆる場所での利用が可能になる。しかも2010年の年末商戦に向け、最新モデルが投入された。今、WiMAX Speed Wi-Fiはちょうど買い時を迎えている。

 中でも一番人気はNECアクセステクニカの「AtermWM3500R」だ。前モデルのAtermWM3300Rではカタログ値で2.5時間だったバッテリー動作時間が、AtermWM3500Rは同8時間まで延びたのが大きなトピックだ。省電力制御のノウハウがたまったことが大きいと思われ、この数値がバッテリーの容量を増やしただけで得たものでないのは、AtermWM3300Rの重量145グラムから、120グラムとかなり軽量化されたことからも分かる。

 また、ボディの厚みも22ミリから14.8ミリに薄型化し、かなりコンパクトになった。今まで以上に本格的に使えるポータブル型のWiMAX Speed Wi-Fiが誕生したと言えるだろう。しかも有線LAN端子付きの充電クレードルがオプションで用意されるので、自宅に戻ると有線LAN接続でデスクトップPCを使ったり、あるいはNASを使うという人でも、モバイル環境と自宅環境をスムーズに使い分けることができる。そう、自宅と外のインターネット環境をWiMAXで1本化したい人にぴったりだ。

photophoto 別売オプションで、有線LANポート付きのクレードルも用意する。「家でもWiMAX」の人は、このオプションもぜひ購入しておきたい

初期バージョンで困っている方へ(でも心配無用!)

photo オンラインサインアップ時にトラブルがある問題に対処したファームウェアVer.1.0.2(2010年12月現在)。現在出荷されているものは最新ファームウェアになっている

 さて、実際に評価機を使い始めると、まずは若干のトラブルに遭遇してしまった。……と書き始めると深刻に感じるが、すぐに問題は解決したので安心してほしい。どうやら初期ファームウェアに不具合があったようで、特定の環境下でオンラインサインアップが完了しなかったり、しばらくすると無線LANの接続が切れるといった現象が起こっていたようだ。

 まず、ファームウェアがVer.1.0となっている場合は、Ver.1.0.2以降に更新することで機器をサービスに関連付ける情報を正常に書き込めるようになる(オンラインサインアップが正常に終了する)。さらに無線LANが頻繁に切れたり、つながっているように見えて実は通信が行えないという現象に関しては、初期設定の無線LAN電波出力強度が弱い設定になっているのが要因だったようだ。

 AtermWM3500Rは、無線LANの電波出力が(現ファームウェアバージョンでは)デフォルトで12.5%に設定されている。ポータブル型ということで、PC(などの使用する無線LAN搭載機器)と本機をそれほど離して使うシーンは少なく、このため、電波出力レベルを下げることでより省電力化/バッテリー動作時間の延長を図るものと思われる。しかし筆者の環境では、これだと十分な品位の無線通信が行えないのか正常な通信が行えなくなる現象が起こった。そこでルータの設定を変更し、無線LANの電波出力強度を「25%」に上げたところ、安定して通信が行えるようになった。

 当初、オンラインサインアップが完了しない点と無線LANが意図せず切れてしまう現象でかなり悩んでしまった。ただ、おそらく本稿を読んでから購入する頃にはこうした問題も落ち着いているだろう。AtermWM3300Rの時もそうだったが、NECアクセステクニカのAtermシリーズはトラブル改善の対処はもちろん、機能向上も果たすファームウェアのバージョンアップも行ってくれるためだ。なおAtermWM3500Rにおいては、2010年12月下旬に「SSIDステルス機能に対応」「クイック設定Web(Web設定ツール)画面で、電池残量表示が非常に低く表示される場合がある件に対応」「自動省電力機能を無効にする設定を追加」を盛りこんだバージョンアップを行うほか、2011年春にマルチSSIDやWPSへの対応(機能向上)なども予定されている。

 なお、AtermWM3500Rの8時間とされるバッテリー動作時間は、このデフォルト設定(つまり12.5%の電波強度)で計測されているものなので、筆者環境で使用する設定とした25%以上に設定するとスペック通りのバッテリー動作時間が得られない可能性がある。このあたりは後ほど検証してみたい。

 また、セットアップ時にはもう一つ変更しておくとよいパラメータがある。それは省電力モードに入るまでの時間設定だ。AtermWM3500Rは一定時間、無線LANからの通信が途絶えると省電力のために電源がオフになる設定がある。この値はデフォルトで5分となっているが、この時間が過ぎると完全に電源が落ちてしまう。電力を節約するにはよいのだが、使用するたびに電源を入れ直す必要が出てくる。

 起動時間(本体が起動し、WiMAXに接続されてインターネットが利用可能になるまで)は約1分半程度かかる。自動で電源オフモードに簡単に入ってしまうと、使用するたびに1分半待ち続けなければならないのは少し利便性が低下する。初期設定の5分というのはさすがに短いので、筆者は60分にしておいた(この設定は2〜60分の範囲でのみ設定できる)。ただ、バッテリー動作時間が長いことも考慮すれば、自動電源オフを無効にしたいぐらいだ。

 なお、2010年12月下旬に自動電源オフを無効にする機能を盛りこんだファームウェアのバージョンアップが行われるようだ。さらに可能であれば電源をオフにするのではなく、省電力なスタンバイモードへと移行する機能を盛り込んでほしいところである。

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提供:UQコミュニケーションズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2010年12月31日

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