見えるぞ、私にも敵が見える!――「FORIS FS2333」でトップゲーマーをねらえFPSの“スゴ腕”が実機チェック(2/3 ページ)

» 2012年07月17日 10時00分 公開
[ITmedia]
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Smart Insightでどこまで暗いシーンが明るく見えるのか?

あえて、画面解像度は1024×768ドット(4:3)に下げ、描画負荷がかかるエフェクトなどはすべてオフに設定。FORIS FS2333は16:9のワイド画面なので、4:3映像の左右に黒帯が表示される(1024×768ドットの解像度を拡大表示した状態)

 まず最初に、Darkよっぴー氏が普段AVAをプレイしている設定でゲーム映像をFORIS FS2333に表示してもらった。コアなFPSプレイヤーは、グラフィックスの描画品質を下げ、GPUの負荷を極力抑えて高速にプレイしたいという意識が強い。Darkよっぴー氏もゲーム映像の解像度は1024×768ドットのアスペクト比4:3に固定し、ゲーム内の初期状態でオンになっているグラフィックスのオプションも次々と切っていく。

 「強さを求めるプレイヤーならば、たとえ高いパフォーマンスのPCを使っていても、グラフィックスの美しさよりスピードをできるだけ優先した設定にすることが多いと思います。こうしたオンラインFPSでは、最高のグラフィックス設定でプレイするのはライトユーザーが多い印象ですね」とDarkよっぴー氏は語る。

 ディスプレイの表示品質にこだわったFORIS FS2333でグラフィックスのオプションを切ってプレイするのはもったいない気もするが、テクスチャの質感を下げると、背景からキャラクターが分離して見えて狙いやすくなるメリットもあるという(逆に質感を上げると、背景とキャラクターが自然になじんでしまい、狙いにくくなる場合もある)。この辺りのノウハウは、映像の美しさが求められる通常の家庭用ゲーム機でのニーズと異なり、競技性の高いe-Sports分野ならではといえる。なかなか奥が深い。

 さて準備が整ったところで、いよいよAVAのプレイ開始だ。アクセスしたのは夜間で全体的に暗い市街戦のステージ。ガンマを上げるなどの設定をしない標準の状態ではかなり暗く、道路の奥や影になっている部分を見通すのは難しい。

「Smart Insight」がオフの状態。このように暗いシーンでは道路の奥を見通すことは難しい

 ここでFORIS FS2333のリモコンから「Game」モードを選び、「Smart Insight」をオンにすると……。

Smart Insightをオンにすると、暗部が明るくなり全体の視認性が向上する。中間の強度「RTS(High)/FPS(Low)」でこの明るさだ

 「これは、明るいっすね!」とDarkよっぴー氏から驚きの声があがり、「おお!」と松井氏も思わず身を乗り出す。全体的に暗かった映像が明るくなり、通りの向こうまで一望できるようになった。これなら暗がりに敵が隠れていても一目で分かり、即座に次の行動へ移せる。

 しかし、Smart Insightの実力はまだまだこれから。FORIS FS2333ではSmart Insightの強度を5段階に変えられるため、さらに明るく設定できるのだ。デフォルトの「RTS(High)/FPS(Low)」設定から最大強度の「FPS(High)」に上げてみると……。

さらにSmart Insightの強度を最大の「FPS(High)」まで上げると、ここまで明るくなる。暗部が明るくなりつつ、明部が白く飛ぶようなことはなく、全体のコントラストやカラーバランスが保たれている点に注目だ

 「こんなに明るく見えるんだ。暗い場面が多くないAVAでは、ここまで明るくしなくても十分だと思いますが、これはこれですごいですね」とDarkよっぴー氏がコメント。Smart Insightは、人間の視覚特性を考慮して、映像シーンに応じた自動処理やドットごとに異なる明暗調整を瞬時に行うため、暗部は明るく見やすく表示しつつ、明部の色味やコントラスト感はかなり自然に再現できる。AVAの映像を見ても、暗い部分は明るくなったが、もともと明るかった部分の色や全体的なコントラストは保たれており、画に破たんがない。

 ちなみに、ほかのゲーミングディスプレイにも暗部を明るく表示する製品は存在するが、ガンマやヒストグラムの自動調整を画面全体に一括して行うため、輪郭がぼやけたり、白っぽくなってコントラスト感や明部の色味が損なわれる弊害があった。Smart Insightならば、そうした心配は不要で、暗部に隠れた敵を明るく照らすことが可能だ。

Smart Insightの効果に思わず笑みがこぼれる

 「以前は応答速度を優先してCRTディスプレイを使っていましたが、輝度が十分に上げられず、こうしたシーンでは暗くて打ち勝つのが難しいと感じていました。その後、液晶ディスプレイに乗り換えたのですが、応答速度は多少落ちたものの、輝度が上げられるようになり、暗いシーンでも戦いやすくなったのを覚えています。このSmart Insightはさらに暗いところが明るいのに、もともと明るかった部分もまぶしすぎず、全体的な明るさと色のバランスが取れています。暗がりの敵が明るく見えて、視認性が上がるのは勝敗に影響すると思うので、いいですね」とDarkよっぴー氏は予想以上の効力に感心した様子だ。

 松井氏も「私は現役バリバリのプレイヤーではないですし、目の疲労も考えて、普段は輝度を下げてディスプレイを使っていることが多いです。でも、このSmart InsightはAVAに限らず、もっと全体が暗いゲームでかなり有効な印象を持ちました。例えば、最近のビッグタイトルでは、暗いシーンが多いDiablo IIIなどとの相性もいいのではないでしょうか。強度が変えられることもあって、幅広いタイトルで使えそうですね」と反応は上々だった。

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