「2014年問題って、何だ!?」――Windows XPのサポート終了。そのリスクを、チャンスに変える方法【前編】HPのXPマイグレーション(1/2 ページ)

ビジネスPCの「2014年問題」が注目されている。2014年4月9日、Windows XPのサポート終了を機に、さまざまなトラブルの発生が予想されているのだ。だが、この危機を乗り越え、さらにビジネス成長のチャンスに変える方法がある。それは最新のビジネスPCに移行すること。リスク解消のみならず、一気に業務の生産性向上も図れるという秘策の真相に迫ろう。

» 2013年04月05日 18時00分 公開
[PR/ITmedia]
PR

2014年4月、いよいよ終了するWindows XPの延長サポート

 あなたの会社のビジネスPC、そのOSは何を使われているだろうか。もしそれがWindows XPであるなら、「2014年問題」に対処することが必要だ。それも一刻も早く。

 Microsoftは2014年4月にそれまで実施してきたWindows XPの延長サポートを打ち切ることを正式に表明している。PCをはじめとするハードウェアに寿命があるように、OSにも寿命があるのだ。具体的には2014年4月9日(日本時間)以降はセキュリティ更新プログラムはリリースされず、Windows XPに関してのサポートを終了する。それが「2014年問題」だ。

 サポートが終了するからといって、すぐにそのOSが使えなくなるわけではない。使い続けられるものならそのまま使おうという発想で、「2014年問題」に目をつむろうとする企業も少なくないと聞く。特に、社内にIT部門が整備されていない中堅中小企業は対策に及び腰になってしまうのも無理はない。

 だが、Windows XPの継続使用には、大きなリスクが潜んでいることは知っておいたほうがいい。

セキュリティリスクは約10倍に上昇? 継続使用は危険がいっぱい

 OSのセキュリティパッチとはソフトウェアの保安上の弱点をフォローするために配布される更新プログラム。新手のコンピュータウイルス、ワーム、スパイウェアなどのマルウェアが次々に登場する現代のインターネット環境においては、PCのセキュリティ確保の土台ともいえる存在だ。

 現在もほぼ毎月数本という頻度でリリースされ、いかにマルウェアとの競走が苛烈ないたちごっこに陥っているかを雄弁に物語っている。

Windows XPがマルウェアに感染するリスクはWindows 7の約10倍

 このセキュリティパッチが、2014年4月以降はリリースされなくなる。つまり、Windows XPで稼働するビジネスPCはマルウェアに感染するリスクが飛躍的に高まることになる。新たな脆弱性や脅威に対処できなくなるというわけだ。

 サポートが切れるWindows XPがマルウェアに感染する危険性はWindows 7の約10倍近くに上昇する。マルウェア感染はシステム破損やデータ改ざんなどの実害につながるだけでなく、最悪のケースでは情報流出に発展する恐れもある。もしそれが個人情報に類するようなものなら、ビジネスに致命的なダメージとなることはいうまでもない。

サポートが切れたOSは運用管理の手間もコストも上がる!

 また、話はセキュリティリスクだけにとどまらない。ビジネスPCの維持管理に、現状以上に時間やコストがかかる恐れも高まる。

 IDCの調査(※)によるとWindows XP搭載PC1台あたりのサポート時間は年間で11.3時間と、Windows 7搭載PCの2.3時間に比べて、およそ5倍を要するという。さらにPC1台あたり保守・運用にかかる年間コストもWindows 7の約5倍に達しており、しかもそれは年を追うごとに上昇するというのだ。

Windows XPのサポートコストはWindows 7の5倍以上にのぼる(左)。4年目以降からはサポートコストも急上昇(右)

 リスクが高まるうえにコストもかさむようになるなら、ビジネスにWindows XPを使い続けるのは無謀な選択といわざるをえない。

 新しいアプリケーションはもちろん、既存アプリケーションのアップデートやPCの周辺機器などについても、サポートが終わるOSであるWindows XPに対応しない製品・サービスは、今後確実に増えていくだろう。実際に、2014年4月以降はWindows XP対応のアップデートを実施しないことを明言するセキュリティソフトウェアもあるほどだ。

OSを切り替えるだけでは不十分な「2014年問題」対策

 Windows XPを使い続けるのがそんなに危険というなら、今のPCはそのままで、OSをWindows 7にアップグレードすれば、それで解決するじゃないか――そう考える人もいるかもしれない。だが、それは急場しのぎの対症療法に過ぎず、「2014年問題」を根本から解決することにはならない。このことを解説するために、まずWindows 7の概略を改めてお伝えしよう。

 Windows 7は2009年10月にリリースされたOSだ。Windows Vistaに対する市場の反応を受け、軽快に動作することを狙いに開発されている。

 このため、マルチコアCPUに最適化され、高度なマルチタスク処理を実行するとともに、メモリを効率よく利用することで、基本動作の大幅な高速化を実現した。さらに、ユーザーが関知しないところでOSの各種機能をサポートしているバックグラウンドプログラムもWindows Vistaより削減され、スピードアップに寄与している。

 実際にOS自体の起動やアプリケーションの立ち上げ、ウィンドウの切り替えなどの各動作は軽快そのもので、そのスピード感は体感できるほどだ。

 また、リリースから3年以上が経過し、あらかたの不具合やエラーも出そろって、対策もほぼ済んでいる。まだ3年とはいえ、進化のスピードが速いIT業界においては“こなれたOS”であるともいえよう。サポートも2020年まで延長される予定で、ここ数年で買い替えるPCのライフサイクルを考えても安心だ。

 すでにWindows 8が発売されているが、タッチ機能を快適に使用するために大きく変更されたユーザーインタフェースに戸惑うユーザーもいるかもしれない。Windows 7は使用感もWindows XPと変わらないので、導入してすぐにユーザーが使いこなすことができる。現在販売されているビジネスPCの大部分はWindows 7へのダウングレード権が付いたWindows 8になっており、2つのOSをユーザーが選択することができる。将来、Windows 8へ移行しようというときも、社内の都合に合わせてスムーズに行えるだろう。

※出典:IDC White Paper, Sponsored by Microsoft Corporation, May 2012

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:日本ヒューレット・パッカード株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2013年5月21日

この記事に関連するホワイトペーパー

Windows XPをまだ使い続けている企業は、マイクロソフトのサポートが終了する前に早急な切り替えが必要だ。特に3年以上経過したPCを利用している場合は、PC本体と合わせての切り替えが望ましい。今選ぶべきビジネスPCとは?

関連リンク