10万円を切る“異次元”のモバイルゲーミングPC――「Alienware M11x」を試す:11型クラスでGT 335Mを搭載(1/2 ページ)
コアゲーマーから支持を集めるデルのゲーミングPCブランド「Alianware」に、11.6型ワイド液晶を搭載するモバイルPC「Alienware M11x」が加わった。その実力は?
Alienwareブランドから10万円を切るモバイルPCが登場
デルのゲーミングPCブランド「Alienware」に、11.6型ワイド液晶を搭載する小型ノートPC「Alienware M11x」が加わった。2010年のInternational CESで“目撃”されて以来、国内投入を心待ちにしていたユーザーも多いだろう。Alienwareはこれまで、デスクトップPCとして「Alienware Aurora/Aurora ALX」と「Alienware Area-51/Area-51 ALX」を、ノートPCとして「Alienware M17x」と「Alienware M15x」を投入してきたが、いずれもゲームに特化した圧倒的なパフォーマンスと“巨大”かつ“ド派手”なデザインがセールスポイントだった。
一方、今回登場したM11xは、ほぼモバイルPCといって問題ないサイズに収まっているうえ、バッテリー駆動時間も最長約8.5時間をうたっている。これまで同様、「Alienware=ハイパフォーマンスゲーミングPC」と素直に受け取れば、このM11xは“いつでもどこでもゲームをやりたい”というニーズを完ぺきに満たしてくれる可能性を持つ。また、価格も9万9800円と、Alienware史上最も安い非常に攻撃的な価格設定だ。これはちょうど、コストパフォーマンスの高さで定評のある「MacBook White」とほぼ同じ値段で、いやがうえにも期待は高まる。早速その実力を検証していこう。
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“宇宙的”なデザインは健在
M11xのデザインは、兄弟機のM17xとM15xをほぼ完全に踏襲している。重厚感のある外装をはじめ、鋭角を基調としたシルエットや、ボディ各部に埋め込まれたLEDなど、Alienwareらしい刺激的なデザインは健在だ。もちろん、各部のLEDは専用ユーティリティの「AlienFX」で色をカスタマイズできる。今回は2つ用意されたカラーバリエーション(コスミック・ブラックとルナ・シャドウ)のうちルナ・シャドウを評価したが、天面、側面、底面をメタル感のあるグレー、パームレストをツヤ消しの黒で塗り分け、液晶ディスプレイ回りと前面を透明感のある黒でアクセントにしたデザインは、10万円を切るノートPCとは思えないしっかりとした仕上がりだ。
ただし、上位モデルに比べると、LEDの色を設定できる部分はキーボード、電源ボタン、スピーカー、キーボード奥のALIENWAREロゴ、無線LANインジケータの5つと減っており、タッチパッド周辺が発光しなくなったほか、キーボードも単色発光になった(M17xとM15xはキーボード全体を4つのゾーンに区切って別の色を設定できた)。このあたりは低価格化のために省かれた部分だろう。また、欲をいえばカラーバリエーションにネブラ・レッドも追加してほしかった。
入力環境やインタフェースをチェック
ディスプレイは、1366×768ドット表示に対応する11.6型ワイドのLEDバックライト液晶を採用する。光沢パネルのため映り込みはあるが、写真などを表示したときの見栄えがよく、画面の明るさも十分だ。評価機のキーボードは日本語90キーで、最下段のキーやカーソルキーがやや詰め込まれている印象はあるものの、主要キーを正方ピッチでそろえており、実際の使用感もモバイルPCとしては不満のない仕上がりだ。特にキートップは、指紋がつきにくいコーティングが施されており、常にさらさらとしていて使い心地がよかった。一方、海外メーカーの製品に多く見られるEnterキーの右側にPageUp/PageDownが回り込むレイアウトは慣れるしかないだろう。タッチパッドのサイズは実測で80(横)×43(縦)ミリと、十分な大きさといえる。パッド表面には蜂の巣状の溝が細かくほられており、適度な摩擦感を生み出しているが、個人的には指がひっかかって使いづらいと感じた。なお、パームレストにも細かいしぼがついており、汗や指紋がつきにくいのは好印象だ。
各種コネクタは本体左右に振り分けられており、左側面にIEEE1394、メモリカードスロット(SD/SDHC/MS/MS Pro/MMC対応)、DisplayPort、HDMI、有線LAN、USB 2.0、アナログRGB、右側面に2基のUSB 2.0と音声入出力(出力×2、入力×1)が並ぶ。モバイルPCとしては十分な内容で、M11xを持ち運んだ先にテレビやディスプレイがあれば、HDMIで接続してより大きな画面で楽しむといったことも可能だ。
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