ブラザー、A3両面同時スキャンに対応したインクジェット複合機「MFC-J6970CDW」:A4カラーレーザー複合機も刷新
ビジネス向けの低価格なA3インクジェット複合機を他社に先駆けて投入したブラザー。大幅にスペックアップを達成しながら、サイズダウンも果たした新機種を10月末から順次発売する。
ブラザーは9月26日、A3カラーインクジェット複合機「MFC-J6970CDW」および「MFC-J6570CDW」、A4カラーインクジェット複合機「MFC-J4910CDW」、A4カラーレーザー複合機「MFC-9340CDW」、A4モノクロレーザー複合機「FAX-2840」を発表した。10月上旬にMFC-9340CDWとFAX-2840、11月上旬にMFC-J6970CDWとMFC-J4910CDW、12月上旬にMFC-J6570CDWを発売する。いずれも価格はオープン。同社Webサイトの直販価格は、MFC-J6970CDWが6万4980円、MFC-J6570CDWが4万5980円、MFC-J4910CDWが4万5980円、MFC-9340CDWが6万9980円、FAX-2840が4万5980円だ。
ビジネス向けA3インクジェット複合機を大幅強化
MFC-J6970CDWとMFC-J6570CDWは、同社のインクジェット複合機「PRIVIO(プリビオ)」ブランドにおけるビジネス向け製品「WORKS」シリーズの新機種。それぞれ2011年発売の「MFC-J6710CDW」と2012年発売の「MFC-J6510DW」をリプレースするモデルとなり、いずれもプリンタ、スキャナ、コピー、ダイレクトプリント、ADF、FAXといった機能を持つ。
上位機のMFC-J6970CDWは、印刷速度をカラー20枚/分、モノクロ22枚/分に高速化(従来機は10/12枚/分)。はがき〜A3の自動両面プリントに対応しつつ、従来より余白部分を大幅に減らしている。スキャナはデュアルCIS仕様で、A3の両面同時スキャンに対応した。ADFにA4原稿を横位置で置いてスキャンを高速化する「高速スキャンモード」も搭載している。メモリ容量は従来比で4倍の256Mバイトだ。
用紙トレイはA4〜A3までセットできる伸縮2段トレイを採用。最大500枚給紙で同時に2種類の用紙をセットできるほか、手差しトレイからのストレート印刷も行える。大容量インクカートリッジの採用により、インクコストはA4カラー1枚で6.6円、A4モノクロ1枚で1.5円に抑えた。
スマートデバイスとの連携では、NFCを内蔵し、本体にNFC対応端末をタッチするだけで、Wi-Fiの設定なしにモバイルプリント/スキャンが可能になった。スマートデバイス用アプリの「Brother iPrint & Scan」をはじめ、AirPrint、Google Cloud Print、Wi-Fi Directといった機能も備えている。クラウドサービスの活用としては、スキャンデータのEメール送信(メールサーバの設定不要)やOffice文書への変換、ペンで赤く囲った部分のみをスキャンして自由にレイアウトできる機能も持つ。
本体にはタッチパネル付きの3.7型カラー液晶モニタを内蔵。本体サイズは533(幅)×433(奥行き)×310(高さ)ミリ、重量は約15.5キロだ。
下位機のMFC-J6570CDWは、上位機のMFC-J6970CDWと同じカラー20枚/分、モノクロ22枚/分の印刷速度やA3対応の自動両面プリントに対応しつつ、スペックを抑えたモデル。
内蔵メモリは128Mバイト、スキャナ読み取り部はシングルCIS仕様、給紙トレイは1段式で容量が最大250枚、カラー液晶モニタは2.7型となっており、A3両面同時スキャンやNFCは搭載しない。
本体サイズは533(幅)×433(奥行き)×247(高さ)ミリ、重量は約13.4キロだ。
MFC-J4910CDWはPRIVIOブランドにおける主力製品「NEO」シリーズの新機種。プリンタ、スキャナ、コピー、ダイレクトプリント、ADF、FAXの機能を備えている。A4用紙を横向きに送る給紙方式により、奥行きが290ミリと短いボディを実現しつつ、手差しでのA3プリントにも対応しているのが特徴だ。
印刷速度はカラー18枚/分、モノクロ20枚/分。A4対応の自動両面プリント、両面同時スキャン、ADF、FAX、有線/無線LANなどを装備する。2段トレイ(下段はA4〜A3伸縮型)を搭載し、最大400枚の給紙が可能だ。モバイル/クラウド連携もサポートする。
ボディにはタッチパネル付きの3.7型カラー液晶モニタを搭載。本体サイズは480(幅)×290(奥行き)×254(高さ)ミリ、重量は約11.7キロだ。
A4カラーレーザー複合機も刷新
MFC-9340CDWおよびFAX-2840は、ビジネス向けレーザープリンタ/複合機「JUSTIO」シリーズの新機種だ。
MFC-9340CDWは、2009年に発売されたMFC-9120CNの後継となるA4カラーレーザー複合機。プリンタ、スキャナ、コピー、ダイレクトプリント、ADF、FAXの機能を搭載する。
印刷速度をカラー/モノクロとも従来の16枚/分から22枚/分に高速化し、自動両面プリントやデュアルCISスキャナによる両面同時スキャンに対応するなど、全面的に仕様を強化した。
そのほかの主な仕様は、256Mバイトメモリ、Super G3 FAX、有線/無線LAN(Wi-Fi Direct)、NFC、最大250枚の給紙トレイ、タッチパネル付きの3.7型カラー液晶モニタ、モバイル/クラウド連携機能を備えている。
本体サイズは410(幅)×483(奥行き)×410(高さ)ミリ、重量は23.5キロ。消費電力は動作時が370ワット、レディ時が55ワット、スリープ時が1.8ワットだ
FAX-2840は、A4モノクロレーザー複合機のエントリーモデル。プリンタ、コピー、FAXと受話器を標準搭載したシンプルな構成のコンパクトな複合機だ。
印刷速度は20枚/分、給紙トレイは250枚の給紙が可能。FAX機能は登録数22件のワンタッチダイヤル、誤送信防止機能、メモリバックアップ機能などに対応する。
本体サイズは368(幅)×360(奥行き)×311(高さ)ミリ、重量は9.0キロ。上位機「FAX-2810N」に比べて消費電力を大幅に削減し、スリープ(ディープスリープ時)時の消費電力は1.5ワットと、約65%の省電力を実現した。
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