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この性能は別次元──PCI-Express SSD「Intel SSD 750」の爆速を試す私には誰も追いつけないよ!(1/3 ページ)

型番的には「Intel SSD 730」の後継だが、中身はまったくの別物。そのハイエンドモデルで、大幅に向上した性能を試してみた。

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ココが「○」
・圧倒的な転送速度
・次世代インタフェース規格対応
ココが「×」
・たぶん思いっきり高価格
・既存ユーティリティが使えない

公称シーケンシャルリード2400Mバイト/秒の超性能

 「Intel SSD 730」は、ワークステーション、および、クライアントPC向けSSDの新シリーズだ。従来通りの2.5インチサイズのモデルだけでなく、拡張カード形式のモデルを用意している。接続はPCI Express 3.0 x4ネイティブとなっており、拡張カード型ではPCI-Expressスロットに、2.5インチ型はコネクタ仕様のPCI-Expres規格で4レーン対応可能なSFF-8639に接続する仕様となっている。現時点ではSFF-8639に対応する環境の入手は難しいことから、ユーザーが利用しやすいのは、このPCI-Expressカード形式のモデルになるだろう。

Half Height Half Length Add-in-Cardという形式を採用する。試用機ではフルサイズ用とロープロファイル用のブラケットが付属していた。カード本体部の奥行きは約7センチとなっている。なお、2.5インチモデルでは本体の厚みが15ミリとなっている。消費電力が22ワットあることから、本体部はアルミ製大型ヒートシンクで全面をカバーしている

本体の背面とヒートシンクを外した表面。搭載しているNANDフラッシュメモリチップはインテルの「29F16B08LCMFS」だ。表に18枚、裏面に14枚の32枚ものチップを載せている。HET-MLCを採用した20ナノメートルプロセスルールのものだと思われる

,,キャッシュメモリはマイクロン製でFPGAコードは「D9PQL」。メーカーのWebページによれば、DDR3-1600 4Gビットチップ「MT41K1G4RH-125」と思われる。表面に3枚、裏面に2枚実装しており、容量は5Gバイトということになる。コントローラはデータセンター向けのSSD DC P3700などと同じインテルの「CH29AE41AB0」で、NVMeにネイティブで対応する

 製品資料によれば、従来のSerial ATA対応製品と比べて最大4倍速いデータ転送が可能だ。コントローラなどの仕様は不明だが、分解してみた限りではインテル製でデータセンター向けのSSD DC P3700と同じものを使っているようだ。

 最大転送速度は、1.2Tバイトモデルでシーケンシャルリードが2400Mバイト/秒、ライトが1200Mバイト/秒、ランダムリードは44万IOPS、ライトは29万IOPSとなっている。400Gバイトモデルでもシーケンシャルリードが2200Mバイト/秒、ライトが900Mバイト/秒、ランダムリードは43万IOPS、ライトは23万IOPSだ。

 Intel SSD 730の480Gバイトモデルが、シーケンシャルリードが550Mバイト/秒、ライトが470Mバイト/秒、ランダムリードは8万9000IOPS、ライトは7万4000IOPSであったことを考えると、まさに別次元の性能だ。なお、容量については現時点では1.2Tバイト、400Gバイトの2種類が登場する。消費電力は、アクティブライト時は1.2Tバイトモデルで22ワット、400Gバイトモデルで12ワット、アクティブリード時は1.2Tバイトモデルで10ワット、400Gバイトモデルで9ワット、アイドル時の消費電力は両モデルともに4ワットだ。Intel SSD 730ではアクティブ時が5ワット、アイドル時が5.5ワットだったので消費電力は大幅に増えている。

製品名 Intel SSD 750 Intel SSD 730
容量 400Gバイト 1.2Tバイト 480Gバイト
インタフェース PCI-Expres/SFF-8639 SerialATA
シーケンシャルリード 2200MB/秒 2400MB/秒 550MB/秒
シーケンシャルライト 900MB/秒 1200MB/秒 470MB/秒
ランダム4KBリード(IOPS) 43万IOPS 44万IOPS 8万9000IOPS
ランダム4KBライト(IOPS) 23万IOPS 29万IOPS 7万4000IOPS

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