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林信行の現地リポート:

ついにiPhoneでSuicaが利用可能に――AppleとJR東日本が協力して生み出したSuicaの新しい姿 (2/3)

“Apple Pay版Suica”の詳細をJR東日本の小縣副会長に林信行が聞く。

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1カード1端末の原則と、1端末複数カードの利便性

 Apple Pay版のSuicaは、iPhone 5以降とペアリングをしたApple Watch Series 2でも利用は可能だ。

 現在、Suicaのカードを使っている人は、iPhone 7やApple Watchを、そのカードに接触させればSuicaの情報がすべて機器側に取り込まれて、Apple Pay版Suicaが使えるようになる(それと同時にプラスチックカード側のSuicaは使えなくなる)。

iPhone 7をSuicaカードに接触させると情報を転送できる

 ちなみにSuicaのカードを入手(貸与)した際に支払った500円は、iPhoneやApple WatchにSuicaを移行すると自動的にSuicaの残額として加算される。余ったプラスチックカードは手元に置いて保管して欲しいと小縣氏は語る。

 Suicaのカードには番号が記載されているが、この番号のSuicaは1つのカードまたは端末でしか利用できない。つまり、iPhone 7とApple Watchの両方でSuicaを使いたい場合には、それぞれに別のSuicaを登録する必要がある。

 これはAppleの仕様と言うよりは、JR東日本が、世界で最も高速な決済処理を可能にすべくFeliCa/Suicaで採用した仕様で、複数端末で使って残額が狂ってしまうといったことが起きないようにするための防止策だ。

 逆に1台のiPhone、あるいは1つのApple WatchのApple Payに、私用と仕事用。通常のSuicaとSuicaの定期券など2枚以上のSuicaを登録して使い分けることもできる。

Apple Watchをかざして改札を通る風景が日常になるかも

 1台の端末に複数のSuicaを登録した場合は、使用するSuicaをApple Payの機能で切り替えられる。Apple PayにはExpressモードという機能があり、一番頻繁に使うSuicaを1枚Express設定しておくと、何も設定を変えずに改札などにタッチした場合はそのSuicaが利用される。

 なお、今回の発表を受けて、SuicaのカードにタッチするだけでiPhone 7にSuica登録情報を取り込めるという手軽さの半面、iPhone 7を使ってSuicaのスキミングができるのではないか、と心配する声があったが、その心配はない。登録の際にはタッチ後に、記名Suicaの購入時に登録した生年月日であったり、Suica番号の下4ケタといった情報を手入力して本人確認の操作が必要だからだ。ちなみに、これまでモバイルSuicaを使っていた人は、モバイルSuicaの機種変更に近い操作でSuica情報を移行できる。

Appleと共に再創造した新しいSuica

 Suicaへのチャージは、Apple Payに任意のクレジットカードが登録されていればそれを使い、同様の手順で定期券の更新なども行える。

 iPhoneやApple Watchに登録したSuicaのカードは、Walletアプリに登録されて呼び出しが可能になるだけでなく、それとは別にSuica用のアプリも用意されており、このアプリを使って定期券やグリーン乗車券、新幹線などの特急券の購入も可能だ。

 名前などの個人情報を登録していない無記名のSuicaは、仮に紛失してしまうとそのままチャージしてあったお金をあきらめなければならなくなるが、iPhone 7に登録したSuicaであれば、「iPhoneを探す」機能を使って、位置情報を表示したり、音を鳴らして探したりすることもできるし、もう戻ってこないと判断したらApple Payごと無効にしてしまうこともできるので、これまでのSuicaやクレジットカードより安全といえる。

紛失時は「iPhoneを探す」で端末を探したり、リモートワイプでApple Payごと無効化できる

 さらにiCloudを使ったクラウドの同期を使って、新たに買い直したiPhoneには、すぐに登録していたSuicaの情報が復元され、残額も元通りに戻るという。

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