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自宅をまるっとIoT化できて2.5万円 「mouse スマートホーム」は買い?(1/5 ページ)

マウスコンピューターの「mouse スマートホーム」は、既存の家電製品をスマートフォンから操作したり、センサーと連動して家電製品をオン・オフしたりと、「自宅をスマートホームに変身させる」ための製品群だ。そのスターターキットと別売の対応製品をまとめて試してみた。

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 日本のPCメーカーとして知られるマウスコンピューターは、自宅をスマートホームに変身させるための製品群「mouse スマートホーム」も発売していることをご存じだろうか。同社のPC製品同様、リーズナブルな価格で家庭のIoT化を手軽に行えるのが特徴だ。

 中核となる「ルームハブ」を中心に、スマホから家電製品への通電をオン・オフできる「スマートプラグ」、スマホから調光可能な「スマートLEDライト」、ドアや窓の閉め忘れを防げる「ドアセンサー」、そして人の動きを検知して他機器の動作と連動させる「モーションセンサー」など、そのラインアップは多岐にわたる。

 同社はスマートホームの基本アイテムと呼べる上記5つの機器をワンセットにした「スターターキット」を2017年の8月に発売した。価格は5つそろって2万4800円(税別)となっており、スマートホームを取りあえず体験してみたい層に向け、導入しやすい価格帯でのパッケージを目指したとする。10月には「PM2.5センサー」と「スマート空気清浄機」も発売し、シリーズのラインアップが出そろった。

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「mouse スマートホーム スターターキット」。スマートホーム5製品をオールインワンにしたセットだ。5点そろって2万4800円という価格はかなりリーズナブルと言える
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中核となるルームハブ「RH01」の他、スマートプラグ「SP01」、スマートLEDライト「LL01」、モーションセンサー「MS01」、ドアセンサー「DS01」の計5製品を同梱(どうこん)。これらは単体でも購入できる
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mouse スマートホームの連携イメージ図。テレビとエアコンは自宅設置製品との連携イメージ

 一方、スターターキットの発売からまだ半年もたっていないのだが、その後は音声でスマートホーム対応製品を操作する「Amazon Echo」や「Google Home」といったスマートスピーカーが相次いで日本に上陸したことで、スマートホームを取り巻く環境は激変している。

 こうした中、mouse スマートホームを導入すると生活はどのように変わるのか、買いの製品なのか。今回はルームハブを中心に、ラインアップを一挙に試してみた。

まずはスマートホームの中心となる「ルームハブ」を設定

 スマートホーム製品は数あれど、最初に中核となるルームハブをセットアップしなくては先に進めない。このルームハブは、他のスマートホーム対応製品をBluetooth接続で操作できることに加えて、赤外線リモコン機能を使って既存の家電製品も操れる。そうした意味でも真っ先にセットアップしておく必要がある。

 ルームハブの設定方法としては、まずはスマホにアプリをインストール。本体に電源を入れ、青いLEDが点灯した状態でアプリからアクセスし、Wi-FiのSSIDとパスワードを登録することで、利用できるようになる。ネットワーク機器を家庭内ネットワークに参加させるには、ごく一般的な手順だ。

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「ルームハブ」。手のひらサイズのボディーで、上部のLEDは電源オン時に青く点灯する他、ステータスに合わせて色が変わる
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ルームハブと付属品。取扱説明書の他、USBケーブル、ACアダプターが付属する。アダプターだけ、なぜかボディーカラーが黒だ
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USB給電で駆動する。ちなみに同社スマートホーム製品とはBluetoothで、家電製品とは赤外線で、それぞれ通信することになる
sk01sk01 まずはルームハブに電源アダプターを接続し、LEDがオンになったら、スマホで設定画面を開く(画像=左)。Bluetooth経由で自動的にルームハブが検索され、設定画面に表示される(画像=右)
sk01sk01 ルームハブから直接インターネットに接続できるようWi-Fiの情報を設定する(画像=左)。設定が完了したら次のステップに進む(画像=右)
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ルームハブの設定が完了。同シリーズの機器に加えて、赤外線リモコン機能を使って既存の家電も接続できる

 なお、このルームハブはWi-FiがIEEE 802.11b/g/n対応であり、5GHz帯に対応しない。筆者のように、自宅内のWi-Fiは5GHz帯に統一すべく、2.4GHz帯の機器は極力排除しつつあるユーザーにとっては少々つらい仕様である。後継モデルでは是非2.5GHz帯と5GHz帯の両方を選択できるようにしてほしいところだ。

 この他、Wi-Fiのステルス機能が有効になっているとうまく認識できない点も、注意する必要がある。

赤外線リモコンが使える既存の家電製品もコントロール可能

 ルームハブは、この後に紹介するLEDライトやプラグ、PM2.5センサー、空気清浄機など本シリーズの機器との操作を仲介する機能に加えて、エアコンやテレビ、扇風機といった、赤外線リモコンが使える家電製品をコントロールする機能を備える。ここでは例としてエアコンの設定手順を紹介する。

 利用にあたっては、エアコン備え付けのリモコンをルームハブに学習させる。エアコン本体もしくはリモコンの型番をメーカー名などをキーに探す方法の他、リモコンの信号を送信して直接学習させるなどの方法も用意している。同様の設定は、スマートスピーカーと連携するスマートハブ製品でもよく見られ、手順的にそれほど違いはない。

sk01sk01 機器追加の画面からアイコンを選ぶ(画像=左)。LEDライトやプラグ、PM2.5センサー、空気清浄機については本シリーズの機器で、それ以外のエアコンや扇風機、テレビ、STBは赤外線リモコン機能で操作する市販製品だ。赤外線リモコンで操作する機器を登録するにあたっては、ブランド名や型番、あるいはIRによる学習など複数の検索方法を用意している(画像=右)
sk01sk01 スマホからの操作できちんと動作するか確認できれば設定完了(画像=左)。無事にエアコンのアイコンが表示された(画像=右)。これをタップするとリモコン風の画面が開く
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リモコンの画面。上段のアイコンで冷房・暖房などの切り替え、中央で温度の調節、下段で電源のオン・オフが可能。他社のスマートホーム製品に比べると、デザインがややそっけない印象だ

 各スマートホーム製品をコントロールするためのリモコン画面は、他社製品では本物のリモコンとそっくりのボタンデザインを採用している場合もあるが、mouse スマートホームはテキストを中心とした簡潔なデザインだ。見やすい一方で、どこがタップ可能な部分なのか迷うこともあり、もう一工夫ほしい。

 1台のルームハブに登録できる機器の台数は、エアコン、扇風機、テレビの各1台となっている(この他、取扱説明書にはないが、STB1台も登録できる模様だ)。1つの部屋にこれらの機器が複数あることは考えにくいので、各1台でも問題ないのだが、それ以外の機器も登録できる自由度があればなおよかった。

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