寒い冬に心が温まる「AppleのクリスマスCM名作選」:ITはみ出しコラム(2/2 ページ)
ホリデーシーズンに流れるAppleのCMは、心温まるようなお話が多くて毎年楽しみ。最新(2017年)のCMを紹介しつつ、過去の名作も振り返ります。
2011年──Siriを使うサンタさん
iPhoneに初めて「Siri」が搭載された2011年のCMは、忙しいサンタさんがSiriにいろいろ尋ねてプレゼント配りに活用するというお話でした。12月24日の仕事のスケジュールを尋ねると、「37億件のアポがある」とSiriが言うところで終わります(リンク)。
2012年──孫がFaceTimeで歌をプレゼント
比較的地味な2012年のCMは、10月に発売した「iPad mini」と「iPad Retinaディスプレイモデル」が主役でした。
左にFaceTimeで孫が映っているiPad、右におじいちゃんが映っているiPad miniがあり、孫がウクレレで「I'll Be Home for Christmas」を1コーラス歌うだけです。でも、聞いているおじいちゃんがうれしそうでかわいいです(リンク)。
2013年──親戚の集まりに馴染めていなそうな少年が実は……
2013年のCMは、2014年のエミー賞(CM部門)を獲得しました。故スティーブ・ジョブズ時代からずっとAppleのCMを手掛け、あの「Think Different」もやったTBWAの作品で、タイトルは「Misunderstood(誤解)」です。
主役はカメラ機能が高度化した「iPhone 5S」と、その持ち主の内向的に見える少年。舞台は、クリスマス休暇で親戚一同が集まるおじいちゃんの家です。
楽しそうにクリスマスの準備をするみんなから少し距離を置いて、いつもiPhone 5Sを手にうつむいている少年が、ディナーの前に黙って「Apple TV」に「AirPlay」でiPhone 5Sを接続します。
すると「iMovie」で作った、楽しそうにクリスマスの準備をするみんなの笑顔の映像が表示され、ぶすっとしていた少年も実はみんなのために準備していたことが分かる、というジーンとしながらAppleのサービスの便利さに感心もしちゃうというお話です(リンク)。
2014年──孫がおばあちゃんに歌のプレゼント
2013年の成功に味をしめたAppleは、複数の製品やサービスをストーリーに盛り込む手法を2014年にも使います。
おばあちゃんと同居しているらしい孫娘が、おばあちゃんが若いころ、歌を録音して夫に贈ったレコード盤を見つけます。孫娘はそれを「MacBook」に取り込んで、「GarageBand」で自分の歌と重ねて編集したデュエットに仕上げ、その曲を入れたiPad miniをおばあちゃんへのクリスマスプレゼントとしてキッチンのテーブルに置きます。
クリスマスの朝にそれを見つけたおばあちゃんが画面をタップして、その曲を再生しながら亡き夫を思って涙するというお話です(リンク)。
2015年──スティービー・ワンダーの「Someday at Christmas」
ストーリーものが2年続いた後は路線変更。2015年はスティービー・ワンダーと新人のアンドラ・デイによる「Someday at Christmas」のデュエットでした。オープニングでスティービー・ワンダーがMacBookのGarageBandをいじっていて、ここでApple製品は目が見えなくても「VoiceOber」で使えるということをアピールします。
出てくる製品はこれだけかな? と思うと、一瞬ですが「Apple Watch」も登場します。ただ、じーっと見ていないと気付きません。
これは米Appleの公式YouTubeチャンネルに残っていました。
2016年──フランキーのクリスマス
2013年にエミー賞を受賞したTBWAの作品が帰ってきました。2分バージョンはもう、見る度にじわっと来ます。主役のフランキーというのは、フランケンシュタインのこと。山奥に1人で暮らすフランキーが「iPhone 7」でオルゴールの「Home for the Holidays」を録音し、村に行きます。
広場のツリーを囲んで集まっていた村人たちは、恐ろしい怪物(フランキー役の俳優、ブラッド・ギャレットは身長204センチ)の登場に沈黙しますが、フランキーは勇気を出してiPhone 7で曲を再生し、歌い始めます。途中でくじけそうになったフランキーを少女が助けて一緒に歌うと、村人たちも参加して合唱になります。
最後は「誰にでも心を開こう」というメッセージ。登場するApple製品はiPhone 7だけですが、印象に残るCMです(リンク)。
いかがでしたか? 2018年もAppleがすてきなクリスマスCMを見せてくれますように。メリークリスマス。
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思えば、PCやインターネットの世界も遠くまで来たものです。
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