「Echo Show 5」を2週間使い込んで分かった操作のコツ:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(4/4 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はAmazonの画面付きスマートスピーカー「Echo Show 5」を細かく見ていこう。
トータルでは高評価も、筆者にとって致命的な2つのポイント
ただし、マイナスとなる点も2つ挙げておきたい。1つはEcho Showでもネックだった、操作のヒントが常時表示される問題だ。時計表示を除くほとんどの画面では、本文のコンテクストとは無関係な操作のヒントが画面に表示される。
しかも本製品は、Echo Showに比べて画面が(特に天地方向に)狭くなっているにもかかわらず、文字サイズはあまり変わっていないため、画面の占有率はむしろ上がっており、見た目のわずらわしさはさらに増している。中でも音楽再生の際に、再生インタフェースや歌詞と並んでヒントが表示されるに至っては、もはや意図そのものが理解しがたい。
同社サポートに問い合わせ限りでは、非表示にする方法は「ない」とのことだったが、なぜここまで常時表示にこだわるのか、筆者にはさっぱり理解できない。使い方の幅広さをアピールしたければ別のところでやるべきであって、CMまがいに常時流す必要はないだろう。少なくとも他社の画面付きスマートスピーカーには、こんなお節介な機能はない。
もう1つは、Google Nest HubやLINEのClova Deskではおなじみとなる、音声コマンドをリアルタイムで文字に変換して画面に表示する機能をサポートしないことだ。これがあれば、こちらの声を聞き取る状態になっているか否かはもちろん、Alexaが音声コマンドをきちんと聞き取ったかも、その場で確認できる。
しかし本製品はそれがないため、反応は音で聞き取るしかなく、またきちんと音声コマンドが認識されたかは、その後のAlexaの反応から推察するしかない。前出の2製品に慣れた後で本製品を使うと、かなり致命的な機能の欠落であることを実感させられる。
本製品はトータルでは高評価であり、またコストパフォーマンスも飛び抜けて秀逸だが、この2点がこのまま対応されないようであれば、個人的には継続利用は厳しい印象だ。特にGoogle Nest Hubは、Googleのサービス、具体的にはGoogleカレンダーやYouTubeとの親和性の高さという強みがあるだけに、本製品にはそれを上回る次の一手に注目したい。
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