> レビュー 2003年6月19日 00:33 AM 更新

リコー伝統の通信機能を手軽に――「Caplio Pro G3」レビュー(2/3)


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 PHSカードはDDIポケットのAir H”端末「AH-H401C」(本多エレクトロン製)を使用。発表資料の動作確認済み商品一覧表では「近日対応予定」となっている機種だが、レビューで使用した試作機では問題なく利用できた。


DDIポケットのAir H”端末「AH-H401C」をCalio Pro G3に挿入。問題なく利用できた

 画像サイズは、無変更のほか160/320/640/1280ピクセルに自動的にリサイズして送信することも可能。送信先として指定されたアドレスには、添付画像ファイル名(RIMG****4ケタの数字.jpg)がサブジェクトになったメールが届く。

 SMTPサーバやダイヤルアップ設定など、通信カードの初期設定はカーソルキーだけで行わなくてはならないため少々面倒だが、設定後は「クイック送信」を選んでOKボタンを3回押せば画像がメール送信されるという簡単操作。新製品発表会の速報用に、PCを立ち上げてデジカメから取り出したメモリカードを挿入し、画像を加工し終わったらPHSカードに挿し替えてメールソフトを起動、やっと送信するという作業を日頃している筆者にとっては、実にうらやましい機能だ。


クイック送信を選んでOKボタンを3回押すだけという簡単操作で画像をメール送信できる

 デジカメに通信機能を搭載するという“コダワリ”は、カシオ計算機のQV-10とともにデジカメ草創期を築き上げた1996年発売の第1号機「DC-1」から脈々と続いている同社の伝統だ。DC-1は通信機能だけでなく、光学3倍ズームや音声付き動画撮影など、当時から多機能ぶりをアピールしていた。

 最近では、2001年3月に発表した“通信デジカメ”「RDC-i500」や、GPSカードに対応した「RDC-i700 model G」などがあるが、企業や官公庁向けには好評だったものの、10万円以上という価格がネックとなって、個人ユーザーの間では売れ行きが鈍かったという。

 同社ではこの“通信デジカメ”を、災害時の位置情報付き画像送信や、市場調査など企業のマーケティング業務といった従来機同様の使い方で提案している。だが、デジカメ+通信カードという組み合わせは、工夫次第で個人ユースでも便利に使えそうだ。

 例えば、PHSカードや無線LANカードとの組み合わせでは、デジカメで撮影した画像をPCレスで簡単にネットワーク経由で送信することができるようになる。PCが使えないユーザーでも、ボタン一つでデジタル画像をメールなどに添付して送れるということは、デジカメの可能性/ユーザー層を大きく広げるキッカケになるかもしれない。

[西坂真人, ITmedia ]

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