> レビュー 2003年7月24日 10:21 PM 更新

自分なりの絵作りが楽しめるワンランク上の500万画素機
オリンパス光学工業 CAMEDIA C-5050ZOOM(4/5)

製品写真
総合評価8
画質9
カメラ性能9
デジタル性能9
デザイン・インタフェース7
機動力6
レイティングポリシー

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ハイエンド機らしい凝ったユーザーインタフェース

 オリンパスのC-2xxxシリーズといえば、ボディのボタンは最小限にして、液晶モニタ上のメニューと十字キーの組み合わせで設定を決めるユーザーインタフェースが基本。それは代を重ねるごとに完成に近づき、使い勝手も良くなった。C-5050ZOOMはそれに加えて、ハイエンド機のE-10/20で採用したボタン+ダイヤルを組み合わせた設計になっている。

 左側面の上には発光モードと露出補正、上面の左端にはフォーカスモードと測光モード。上面右端にはシャッター、ズームレバー、セルフタイマー/リモコンに加えてカスタムボタンが一つある。一方背面はシンプルで、AEロック、モニタ、メディア切り替え、十字キーとOK/メニューボタンがあるだけだ。メインダイヤルはモードダイヤルの下にあり、親指で回しやすい位置に置かれている。


左上の隅に露出補正、発光モード、フォーカス、測光モードの4個のボタンがある。これはちょっと離れていて押しづらい。特に露出補正はもっとアクセスしやすい場所にあってほしかった


モードダイヤルの下に電源スイッチがある。親指でさっとオン/オフできるので非常に使いやすい。その下にメインダイヤルがある。十字キーは中央にOK/メニューボタンがあるものだ。必要な操作は親指でできるので便利。親指を置くスペースもちゃんと確保されている。右側にあるカバーを開けると、カードスロットが2基ある

 各機能のパラメータはボタンを押しながらダイヤルを回してセットする。ボタンを押すとモニタ上にバーチャルダイヤルが現れるユニークなスタイルだ。慣れればさっと操作できるが、慣れないうちは戸惑うかもしれない。

 OK/メニューボタンを押すと、第1階層には十字キーのそれぞれに割り当てられた機能が表示される。いわばショートカットキーで、4個のうち1個は本来のメニューへ行くボタン、残り3個には任意のものを割り当てられる。ISO感度、ホワイトバランス、画質切り替え、ドライブモードなどよく使うものを割り当てれば、それらはOK/メニューボタン→矢印キーの2ステップで呼び出せる。

 それでは足りない細かい設定は、十字キーを操作しながら階層式メニューをたどっていく。C-5050ZOOMは設定可能項目が豊富なので、しばしば一番深い階層のメニューへ降りてかなくてはならない。それを最小限に抑えるには、ショートカットキーとカスタムボタンの計4個をいかにうまく使うかがポイントだ。

 各項目の内容も豊富である。フォーカスモードは、通常、マクロ、スーパーマクロのそれぞれにAFとMFがある(合計6種類)。測光モードも、マルチ測光、ESP測光、スポット測光と3種。ホワイトバランスは前述の通り非常に豊富で、ISO感度も64から400まである。ドライブモードも単写、高速連写(秒3コマで4枚まで)、AF連写(1枚ずつAFが働く)、ブラケット撮影と5種類ある。

 液晶モニタは、上に90度、下に20度まで傾くマルチアングル式。別売で液晶モニタフードもある。ローアングルやハイアングルの撮影に対処できるのは嬉しい。液晶モニタにはリアルタイムヒストグラムを表示することができるほか、フレーム上の任意のポイントだけ色を付けて表示できる。ヒストグラム全体の中で被写体がどのあたりに位置しているかのチェックが可能なのだ。


液晶モニタはE-10/20のデザインを継承しており、少し引き出すと上に90度、下に20度まで傾けることができる

 バッテリは単3型4本かCR-V3を2本。CR-V3は高価だが持ちはいい。これと単3型ニッケル水素充電池の併用がいいだろう。

 記録メディアはなんと4種類。スマートメディア/xDピクチャーカード兼用スロットとコンパクトフラッシュ/マイクロドライブ兼用スロットを装備していて、ボタンで切り替えて使うことができる。スマートメディアからxDピクチャーカードへの過渡期に現れた製品ゆえの構成だ。従来機からの乗り換えユーザーは、スマートメディアとコンパクトフラッシュ/マイクロドライブを併用できる。

 このように、C-5050ZOOMは凝ったインタフェースと凝った機能を備えたオーソドックスな500万画素ハイエンドデジカメ。グリップ感はいいし、質感もある。ハイエンド機らしく優れた点は多いが、レンズキャップをしているとそれがジャマをしてレンズが出てこないといった情けない面もある。レンズが3倍ズームなのも、中身を考えるとオーソドックスすぎて惜しいところだ。個人的には、C-2xxx/3xxx/4xxx系のイメージを払拭した、新しいハイエンド機を目指してほしい。

 とはいうものの、絵作りの楽しみはすごくある。フルオートで気軽に撮る人にはあまり向いていないが、ちゃんと絵作りして撮影したい人にはそれに応えられる結果が得られるので、触るのが面白いデジカメとなるはずだ。

[荻窪圭, ITmedia ]

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