> レビュー 2003年11月7日 06:22 PM 更新

大ヒット薄型コンパクトズーム機のマイナーチェンジモデル――カシオ EXILIM ZOOM EX-Z4(3/4)


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 撮影モードは、「静止画」「動画」「音声付き静止画」「ベストショット」「音声」の5種類に増加した。動画は強化され、320×240ピクセルの音声付き動画を1分まで連続撮影できるようになった。

 ベストショットはカシオ得意の高度なシーンモードである。人物、風景といったポピュラーなものから、キャンドルライトでの人物撮影、ペット、子供、夕日、夜景、白黒、レトロといった21種類のシチュエーションが用意されている。

 ちなみに、撮影モードの切り替えにいちいちメニューを使わねばならないのは少々面倒だ。個人的な意見を言うと、静止画モードとベストショットモードを一つにまとめ、ベストショットに「オート」を追加し、「SET」ボタンの長押しでオートに戻るようにすれば解決する気がするのだが。

 とはいえ、操作全般は非常に軽快で快適だ。起動速度やボタンを押した時のレスポンスもよい。AFも高速でレリーズタイムラグも0.01秒と短いので、シャッターチャンスに強いカメラだと言える。


上部には電源ボタンと横長のシャッターがある。シャッターはクリック間がしっかりあって押しやすい。斜めに付いているのは撮影/再生の切り替えスイッチ。こうして見ると、3段沈胴式レンズはかなり大きく飛び出しているのがわかる

 撮影間隔も、EX-Z3では最大解像度(2304×1728ピクセル)で画質をFINEモードにすると間隔が長くなってしまうという欠点があったが、EX-Z4ではバッファを増やし、FINEモードでも実測で約2秒の撮影間隔を実現した。撮影と再生の切り替えも高速で、再生間隔も非常に短く、一瞬と言えるほどだ。

 バッテリーは薄型の専用リチウムイオン充電池で、記録メディアはSDメモリーカードまたはマルチメディアカード。さらに10Mバイトのメモリを内蔵しているので、カードを入れ忘れても多少の撮影が可能だ。


バッテリーとSDメモリーカード/マルチメディアカードのスロットは底面にある。その横にあるのがクレードル接続用コネクタで、別売のモバイル用ACアダプタも接続できる。これ以外の外部出力コネクタはない

 画像をパソコンに転送したり、充電する時には付属のクレードルを使う。液晶モニタを手前に向けてセットする方式で、フォトスタンドとしても使える。クレードルには「PHOTO」と「USB」の2個のボタンがあり、PHOTOを押すと液晶モニタでスライドショーが始まり、USBを押すとEX-Z4がストレージクラスのUSBドライブとしてパソコンにマウントすることができる。使い勝手はかなりよい。


クレードルに載せたEX-Z4。液晶モニタの大きさが際だつ。クレードルの「PHOTO」ボタンを押すと液晶モニタでスライドショーが始まるのが面白い。右は「USB」ボタン

 高感度時の画質の荒れ具合(ノイズの多さ)を除けば、すべてがEX-Z3よりもグレードアップしたEX-Z4。大きさや薄さ、重さでは従兄弟機のOptio S4に負けるものの、デジカメとしての面白さや親しみやすさでは勝っている。最近では2.5インチの液晶モニタを搭載したデジカメもあるが、ボディサイズと見やすさのバランスは2インチが一番良いように思える。

 EX-Z4は、普通のズームデジカメとして使える汎用性の高さが特徴の薄型コンパクト機だ。EX-Z3の登場時に比べるとライバル機は増えているが、完成度の高さや機能と使い勝手のバランスでは抜きん出ている。ただし、オートホワイトバランスに関しては、もう一頑張りが必要だ。

[荻窪圭, ITmedia ]

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