> レビュー		2003年11月19日　05:37 PM 更新

今年はやっぱ複合機でしょ――その3
FAXも無線LANもコミコミ「HP PSC 2550 Photosmart」（3/4）

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　画質は4色と6色でさすがに大きな差がある。4色では粒状感も目立ち、高彩度、高コントラストでメリハリを強調した見栄え重視だ。6色では粒状感も消え、彩度、コントラスト、明度のバランスがよくなる（それでも少々派手めだが）。4色も6色も、ドライバ設定の最高画質である「最大dpi」と、1つ下の設定「高画質」では、ドット密度による精細さで違いが分かる。

4色、「高画質」モードでの印字結果

4色、「最大dpi」モードでの印字結果

6色、「高画質」モードでの印字結果

6色、「最大dpi」モードでの印字結果

　スキャナのTWAINドライバは独特だ。起動すると常にプレビューが実行される。画面内の記述も、プレビューが「新しいスキャン」、本スキャンが「適用」となっており、最初は少々とまどうように感じた。

　解像度設定や色調整、モアレ除去（不要なパターンの除去）など、一通りの機能は備えているが、使いやすいとは言い難い。また、指定したスキャン範囲と実際の画像のズレが大きい点と、1画像を本スキャンするとTWAINドライバが閉じてしまう点が気になった。複数の原稿を連続してスキャンする場合、TWAINドライバをアプリケーションから1回1回呼び出す必要があるのは面倒だ。

スキャナドライバの画面構成と設定項目はスタンダードだが、用語と操作の表記にやや難がある。国内の実状まで考えてローカライズしてほしい

　画質はコントラストが高めで、シャドウがつぶれやすい。色調も少し赤に転びやすいが、簡単に修正できるレベルだ。デフォルトではシャープネスが強すぎるので、ドライバの「シャープにする」を「なし」にするくらいがよい。ただし選択肢が「なし／低画質／標準画質／高画質／最高画質」なのは、表記的に疑問が残る。それでも、HP PSC 750から比べると格段によくなった。

スキャン結果（大きい画像はこちら）。画質はコントラストが高めで、シャドウがつぶれやすい。色調も少し赤に転びやすいが、簡単に修正できるレベルだ。デフォルトではシャープネスが強すぎるので、ドライバの「シャープにする」を「なし」にするくらいがよい

　HP PSC 2550 Photosmartは、前回レビューしたセイコーエプソンのPM-A850とは違った意味で「オールインワン」だ。ただし、実売価格で4万円後半と高価なので、ネットワーク機能とFAX機能に値段相応の魅力を感じないと選びにくい。

　1つ下位モデルの「HP PSC 2450 Photosmart」になると実売で3万5000円くらいまで安くなるが、ネットワーク機能が消える（FAX機能はある）。さらに下位の「HP PSC 2310」だと、ネットワーク機能、FAX機能、2.5型カラー液晶モニタがない。

　日本HP製品の全般に言えることだが、コピーや普通紙での4色印刷がメインなら、購入の最有力候補で考えて間違いない。4色／6色のインク交換をいとわなければ、フォト印刷でも満足できるだろう。

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