太陽光の変電部分を革新する、シュナイダーのコンテナ型ボックス:スマートエネルギーWeek2014 開催直前情報
「スマートエネルギーWeek2014」におけるシュナイダーエレクトリックのテーマは、Bankability(バンカビリティー)だ。太陽光発電事業で重要なのは約20年にわたって、安定した発電を継続すること。そこに同社の機器やサービスが役立つという。パッケージ型昇圧変電所PVボックスを実装した実機を初めて展示する。
2014年2月26〜28日の3日間、「スマートエネルギーWeek2014」が開催される。太陽光発電システムの設計、施工に関する製品や技術が集まる「太陽光発電システム施工展」や、太陽電池に関する材料、装置、セル・モジュールなどを集めた「PV EXPO 2014」など8つの展示会からなる。
展示会の開催に先立ち、スマートジャパンでは、特設ページを設け、編集部が選んだ注目企業の見どころ情報や新製品情報などを掲載する予定だ。今回は、エネルギーマネジメントを手掛けるシュナイダーエレクトリックの事業や出展内容を紹介する。
初期コストとランニングコストが重要になる
シュナイダーエレクトリックによれば、固定価格買取制度(FIT)の買取価格引き下げにいかに対応するかが、太陽光発電事業を左右するという。そのためには据え付け費用や工事費用を削減しなければならない。
同時に、20年間、確実に発電を続ける必要もある。長期間のO&M(保守・管理)のニーズが確実に高まるとした。
国内にないパッケージ型で解決
初期コストとランニングコストを同時に引き下げるのは一般に困難だ。そこで同社は太陽電池モジュール以外に焦点を当てたソリューションを作り上げた。パッケージ型変電所「PV-BOX」の目的は太陽電池モジュール以外の電気設備のイニシャルコストや管理コストを引き下げること(図1)。
長さ約9m(30フィート)のコンテナ型外装箱にほぼ全ての電気設備を格納することで、イニシャルコストを引き下げ、現場施工や作業時間を短縮できるという。1つのボックスにまとめ上げることで、納期は短くなり、完成後は悪天候下でも保守・点検作業が可能になる。これが発電プロジェクト全体の低コスト化・簡素化につながる。
PV-BOXに格納する機材は、集電箱と大型3相インバーター、昇圧変圧器、配電盤だ。インバーターは3台まで内蔵でき、540kW、630kW、680kWから選択できる。PV-BOXは、エアコンと換気扇、塩害フィルターを内蔵しており、内部の機器が適切な条件下で動作可能だ。
太陽光発電システム施工展では、機材を内蔵したPV-BOXの実機も展示する(図2)。日本仕様に基づき国内で組み立て、試験を実施した製品であり、空調部分には国産部品を用いた。
このほか、直流1000V対応の接続箱や産業用小型三相インバーターを展示し、監視制御システムの実演デモを見せる。
スマートエネルギーWeek2014
会期 | 2014年2月26日(水)〜28日(金) |
---|---|
時間 | 10:00〜17:00 |
会場 | 東京ビッグサイト |
シュナイダーエレクトリック | ブースNo.:東3、E25-14 |
関連記事
- 大都市の郊外に建設したメガソーラー、コンテナ型の変電設備で安定稼働へ
PV-BOXの設置事例 - 制御・冷水・ハイブリッドを打ち出すシュナイダーエレ、データセンター向け空調を展示
HVAC&R 2014 - 全国45か所のトランクルーム専用ビルに導入、電力使用量を30%削減
連載:エネルギー管理/BEMS事例集(2) - 省エネ設備の導入で不動産価値を高める
BEMSで「環境不動産」を実現する
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.