早くも県内50カ所目のメガソーラー、発電規模150MWに達する熊本県:スマートシティ
豊富な日射量を生かしてメガソーラーの建設ラッシュが進む熊本県で、ついに50カ所目の開発計画が確定した。有明海に面した玉名市に地元の不動産会社が2.75MW(メガワット)の発電設備を建設する。熊本県が2012年に策定した中長期の目標を6年も早く達成することになる。
熊本県では西側の沿岸部を中心にメガソーラーが急速に拡大している(図1)。3月17日に北部の玉名市で新たな開発案件が決まり、ついに県内のメガソーラーの数は50カ所に達した。このうち半数を超える28カ所が稼働中だ。
50カ所を合計すると発電規模は150MW(メガワット)に達する。年間の発電量は国内の標準的なメガソーラーの実績(設備利用率13%)をもとに計算すると1億7000万kWhになり、一般家庭で約5万世帯分の電力使用量に相当する。
50カ所目になる玉名市のメガソーラーは地元の信栄不動産が自社で所有する約4万平方メートルの土地に建設する。発電規模は2.75MWで、2014年9月に運転を開始する予定だ。8億円の総事業費を電力会社向けの売電収入で回収していく。
熊本県は再生可能エネルギーの導入と省エネルギーの推進を図るために「熊本県総合エネルギー計画」を2012年に策定した。その中で再生可能エネルギーの導入量を2020年度までに2010年度比で約2倍に拡大する目標を掲げ、特に太陽光発電を大幅に伸ばす計画を進めている(図2)。
事業用の太陽光発電は2010年度の17.4MWから2015年度に141万kW、さらに2020年度には221万kWに拡大させる方針だ。そのためにメガソーラーの数を2020年度までに50カ所に増やすことを中長期の目標にしてきた。その目標を早くも達成することになる。ただし発電規模の点では2020年度の目標まで71MWが足りていないため、今後も引き続き県が中心になってメガソーラーを誘致していく。
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