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間伐材4万トンでバイオマス発電、富山県で1万3000世帯分の電力:スマートシティ
面積の3分の2を森林が占める富山県で、県内から集めた未利用の間伐材を燃料にするバイオマス発電プロジェクトが始まった。木材事業者が集まる臨海工業地帯に発電設備を導入して2015年4月から発電を開始する予定だ。年間に4万トンの間伐材を活用して12億円強の売電収入を見込む。
バイオマス発電設備を導入する場所は日本海に面した「富山新港臨海工業用地」の一角にある。富山県が1960年代から開発を進めてきた工業用地の空き地のうち8500平方メートルを利用する。4月11日に建設工事を開始したところで、1年後の2015年4月から発電を開始する予定だ。
間伐材をそのまま燃料に利用できる「循環流動層ボイラー」を中核にした発電設備を導入する(図1)。この方式のボイラーは木質バイオマスのような固形燃料を長く燃焼させることが可能なため、間伐材を乾燥させる必要がなく、しかも高い発電効率を発揮できるメリットがある。
発電能力は最近の木質バイオマスでは標準的な5.75MW(メガワット)で、年間の発電量は4600万kWhを想定している。一般家庭で約1万3000世帯分の電力使用量に相当する。このうち3900万kWhの電力を固定価格買取制度で売電する予定だ。木質バイオマス発電の買取価格は1kWhあたり32円(税抜き)に設定されているため、年間の売電収入は約12億5000万円を見込める。
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