グループで仕事を進めるためにWikiを活用する【問題編】:シゴトハック研究所
みんなでアイデアを出し合うツールとして、Wikiを使い始めたヒロシ主任とタカフミ君。しかし、Wikiも万能のツールとはいかず、いろいろ問題があるようです――。
今回の課題
プロジェクトをうまく進めるためのWikiの活用法とは?
みんなでアイデアを出し合うツールとして、Wikiを使い始めたヒロシ主任とタカフミ君。あれこれ使っていく中で、いろいろと発見があるようです。
ヒロシ主任 いやぁ、Wikiおもしろいなー。
タカフミ君 誰か特定の人に宛てて書くのが前提のメールと違って、自分のためのメモみたいな感じで書き込めるのがイイですね。
ヒロシ主任 なるほど、自分でしょうもないと思っていたことでも、とりあえず書いておくと、意外なツッコミが入ったりするわけか。
タカフミ君 そうそう。書いてみることによって、考えていただけでは気づけなかったようなことが見えてくることもありますしね。
マサヨシ課長 おお、さっそくやってるな。
タカフミ君 はい、イイ感じですよ。
ヒロシ主任 さっきも話してたんですが、自分のためのメモ代わりに書いていることでも、ちゃんと見てくれている人がいる、というのは不思議な感覚です。ツッコミが入って初めて、あ、タカフミ君も見ていたんだっけって思うくらいです。
タカフミ君 ほとんどはスルーしますけどねー。
ヒロシ主任 いや、だからこそいいのかもしれない。何かアイデアを思いついたときに、メールで誰かに送っても返信がなかったらかなりげんなりしてしまうけど、Wikiならそもそも自分用のメモなわけだから返信はなくても構わないわけだし。
マサヨシ課長 フム、そして、そう思っているところにツッコミが入るから貴重なわけか。
ヒロシ主任 そうなんです。
タカフミ君 それに、メールの場合はある程度時間が経ってしまうと、返信する方としては「もういいかな」と思ってしまいがちですよね。メールボックスにはほかにもどんどん新しいメールが押し寄せるわけですし。
マサヨシ課長 確かに。その点、Wikiの場合はずっとそこに残っているわけだ。時間がたって、誰かが「そういえば」ということで検索すれば見つかるし、書いた本人がそのアイデアに何かを書き足したりすれば、再び浮上してきて、見ている人の目にも留まるようにもなる。
ヒロシ主任 いやー、まさに!
タカフミ君 ただ、ちょっと問題というか、なんとかならないかなーと思っていることはあって、それは古い投稿をなかなか読み返す時間が取れない、というか、なんとなく後に何かを置き忘れているような気がするんです。
ヒロシ主任 あぁ、確かに。自分でいろいろ書いても、忘れてしまうことは多いし、コメントしようと思っても、うまく書けずにそのままにしてしまうこともあるし。
マサヨシ課長 だったら、こういう方法はどうだろう……。
→解決編に続く
筆者:大橋悦夫
仕事を楽しくする研究日誌「シゴタノ!」管理人。日々の仕事を楽しくするためのヒントやアイデアを毎日紹介するほか「言葉にこだわるエンジニア」をモットーに、Webサイト構築・運営、システム企画・開発、各種執筆・セミナーなど幅広く活動中。近著に『「手帳ブログ」のススメ』(翔泳社)がある。
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