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やらなきゃいけないことは「快」にする 習慣化の方法先延ばし撃退Part2(3/4 ページ)

「先延ばししている仕事に取り組む」で、先延ばしにしている案件をこなすテクニックを紹介しましたが、今回は、実際の行動の部分を抽出。すぐに使える習慣化の方法を紹介します。

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行動そのものが快に──レスポンデント条件付け

 オペラント条件付けに対し、「レスポンデント条件付け(古典的条件付け)」というものもあります。これを使うと、結果にかかわらず、行動そのものが快になります。レスポンデント条件付けの典型的なのがパブロフの犬です。ベルを鳴らしてエサを与えていると、ベルが鳴るだけでよだれを出すようになります。また、梅干しを見ると、食べてもいないのにつばが出るのも同じです。梅干しとつばが出ることがくっついている。このように、刺激と反応や行動そのものが結びついているのを、レスポンデント条件付けといいます。

 レスポンデント条件付けで、私が実際にやったことを紹介しましょう。私はピーナツがとても好きでした。ただ、ピーナツをたくさん食べていると太るんです。ピーナツを食べることは、やせるのに対して反対の行動です。ピーナツは快だけど、食べるといつか苦痛になるとわかるので、気持ちが戦ってしまいます。そこで、こんなときはピーナツそのものを嫌いになることが大事です。

 例えば、コンビニに行くとピーナツがありますね。ピーナツに近づくことは快です。買って食べるのも快ですね。反対に、避けることは苦痛です。やせるという将来の快のために、遠ざけるという苦痛を背負わなくてはいけないと、戦いになるんですね。がんばってなんとか3日は避けたけれど、4日目にガッと食べちゃう、ということが起こります。では、どうすればいいか。

 まずは、気持ちが悪くなるような食べ方、気持ちが悪くなるくらいピーナツを食べました。そうすると、ピーナツを食べること自体と嫌な気持ちが少し結びつきます。そして、コンビニに行ってピーナツが目に入ってきたとき、ピーナツを避ける行動が快にならなくてはいけません。そこで、まず、ピーナツをよくよく見ながら、食べたい、食べたいと思いながら、こんな風に思い出すのです。「そういえば、これを食べ過ぎて気持ち悪いときがあったな」とか「ひょっとして中国産?」などと思いながら見続ける。すると、だんだん気持ちが悪い感覚まで思い出してくる。そのうち、とても気持ちが悪くなるんですね。そこまで感じてからピーナツから離れると、ほっと安心していい感じになる。ピーナツを見て「ヤダ、なんだこれ」というようになると、ピーナツを避ける行動が「よかった、ピーナツから離れられて」と快になります。

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