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メモのための“タグ付け”術シゴトハッカーズ(3/3 ページ)

MVPenのようなアナログからデジタルへの橋渡しツール、またEvernoteやFlickrといったネット上のメモ保管ツールを使いこなすときに、差が出るのが“タグの使い方”なのです。

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メモのキャプチャから保管まで

 人間の記憶に「長期記憶」と「短期記憶」があるように、メモを「長期」と「短期」で分けると以下の2つになるでしょう。

  • 短期メモ(キャッシュ)――メモしてその場で捨てるか、直後に使って捨てる
  • 長期メモ(ストック)――メモをためておいて後で使う

 短期メモは、いわゆる短期記憶の補助として働きます。短期記憶とは、最大でもせいぜい1日程度しか持続しない記憶です。例えば、トランプゲームの神経衰弱中に記憶したカードの位置などは、非常に真剣に覚えたとしても、ゲームが終わればすっかり忘れてしまいます。そうなるのは、脳が覚えておく努力を一切払わないからです。

 こうした1日ともたない記憶はしかし、人によっては1分ともちません。聞いたばかりの人の名前を即座に忘れる人もいます。本人としては頭の痛い問題ですが、そうしたごく短時間のうちに消えかねない記憶を補助するのが、短期で使うメモです。ほんの一時的に電話番号を書き留めたり、忘れずに買いたいものをメモをリストアップしたりするのが、短期メモを取る目的です。

 一方、長期記憶の補助には、長期でメモを管理する必要があるでしょう。こちらは容易な問題ではありません。

 というのも、例えば3カ月後に何を思い出したいかということを予測するのは困難だからです。どのような内容のことは記録するに値し、どんなことは忘れてしまっていいのかが明確ではありません。

とにかくすべて記録? それとも絞り込む?

 後から記録を見返そうと思ったときに、記録が残っていないと窮地に陥ることもあります。ですからなるべくたくさんのことを記録した方がいい、という考え方もあります。

 しかしそうすると今度はメモが多くなりすぎて、検索が難しくなります。必要なメモはある残っているかもしれないが残っていないかもしれない。それを調べるとなると1時間はかかる、という状況は極めて不便です。

 そこで、なるべく多くの記録を残すとともに、どんなに時間がたっても素早く検索できるシステムが必要になります。この両方は相矛盾する要求なので、きちんと応えるのは困難ですが、今ではそれなりに可能な方法やツールが整ってきています。

 まずいつでもメモを取るには、適当なサイズのアナログメモや、デジタルペンなどのツールを活用するとよいでしょう。そうすれば、メモを持ち歩いたり、その場にある紙を利用することができますから、メモを取るのに苦労したり、取り忘れすることがなくなります。なるべく多くの記録を残すという目的を達成できるわけです。

 時間がたっても検索を容易にしてくれるのは、「タグ付け」です。大橋さんはアナログのメモにタグ付けするために、メモの端にタグを書くようにしています。メモを使いきったときに、同じタグが付いたメモをすぐに検索できるというわけです。

 あるいは、デジタルペンでメモを取れば、メモを書く片端からユニットが記憶してくれるので、書き終わってからスキャンしたり写真に収めたりという手間なく、PCに保存できます。保存したメモをEvernoteなどの専用ソフトでタグ付けすれば、後から探すことはとても容易にできるわけです。

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