しゃべる複合機も――沖データ、新ブランド「COREFIDO」7機種:仕事耕具
沖データは、オフィス向けLEDプリンタと複合機の新ブランド「COREFIDO」の7機種を発表。同ブランドの製品の無償保証期間を5年に引き上げるほか、同社初のA3対応カラー複合機などでブランド力アップを目指す。
沖データは10月8日、オフィス向けLEDプリンタと複合機の新ブランド「COREFIDO」(コアフィード)の7機種を発表した。COREFIDOとは、英語のCORE(中心、核)とイタリア語のFIDO(信頼、信用)を組み合わせた造語。同ブランドの機種では無償保証期間を5年に引き上げる。
COREFIDOブランドの新機種は、A3対応カラー複合機の「MC860dtn」「MC860dn」、A3対応カラープリンタ「C810dn」「C810dn-T」「C830dn」、A4対応モノクロプリンタ「B410dn」「B430dn」の7機種。いずれもWindows Vista/XP/Server 2008/Server 2003/2000、Mac OS X 10.3〜10.5.2などに対応する。価格は6万2790円〜78万5400円で、10月中旬から順次出荷する。
沖データ初のA3対応カラー複合機は“しゃべる”
MC860dtn/dnは、沖データとしては初めてのA3対応カラー複合機。プリンタ、コピー、ファックス、スキャナーの各機能を搭載したほか、こちらも同社初となる音声ガイダンス機能や5.8インチタッチパネルを搭載した。価格は3段の給紙トレイ(合計1460枚)を標準装備したMC860dtnが78万5400円、本体単体のMC860dnが62万7900円。
音声ガイダンス機能は、各メニューの選択時に音声ガイダンスボタンを押すと、音声による説明が流れるというもの。設定によっては、自動的に音声を流すことも可能だ。「オフィスでの音声ガイダンスはうるさいという意見もあるが、多機能な複合機を分かりやすくするために搭載した」(沖データ)という。
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タッチパネル上では、「集約コピー」などよく使う機能を待機画面に5つまで登録できる「ご愛用スイッチキー」が利用できる。また「複数のB4原稿をA4サイズに縮小コピーして5セット作る」など、日常的に行う手作業をマクロとして登録できるジョブメモリーキーを用意した。
このほか、スキャナ利用時にはスキャンデータを直接メールしたり、USBメモリに取り込んだり、ネットワーク接続したPCに送信したりできる「スキャンTo」機能を搭載。ファックス送受信時にPDFファイルとして保存したり、受信したファックスをメールでPCに送信したりする機能も備えた。
プリンタとコピーの印刷速度はA4ヨコ送り時でカラー毎分26枚、モノクロ毎分34枚。自動両面印刷機能も備えている。RADF(自動両面原稿送り装置)使用時のスキャナ読み取り速度はカラー毎分29枚、モノクロ毎分34枚。読み取り解像度は最大600×600dpi、書き込み解像度は最大600×1200dpiとなっている。
給紙容量は単体のMC860dnが合計400枚、3段の給紙トレイを装備したMC860dtnが合計1460枚。インタフェースはUSB2.0、Ethernet(100BASE-TX、10BASE-T)など。大きさと重さはMC860dnが565×658×669ミリ(幅×奥行き×高さ)で約68キロ、MC860dtnが845×766×1130ミリで約96キロ。なお、トナーなどの消耗品はC810dnやC830dnと共通となっている。
カラー毎分30枚の「C810dn」「C830dn」
C810dn、C810dn-T、C830dnはいずれもA3対応のカラープリンタ。価格は、C810dnが18万6900円、増設トレイ(合計930枚)を標準装備したC810dn-Tが20万7900円、C830dnが28万1400円となっている。
印刷速度は、A4ヨコ送り時でカラー毎分30枚、モノクロ毎分32枚で、解像度は最大600×1200dpi。自動両面印刷機能を備えた。インタフェースにはUSB2.0、Ethernet(100BASE-TX、10BASE-T)などを標準搭載している。
給紙容量は、C810dnとC830dnが標準で400枚、増設トレイを標準搭載したC810dn-Tが1460枚。このほかC830dn独自機能として、大きめの液晶パネルを搭載し、グラフィカルなナビゲーションを表示できるほか、ネットワーク機能でIPv6に対応した。オプションでICカード認証印刷機能も追加できる。
大きさと重さはC810dnとC830dnが485×634×345ミリで約32.3キロ、C810dn-Tの大きさは845×739×745ミリとなっている。
モノクロ機「B430dn」には新開発プリンタヘッドで1200dpiを実現
B430dnとB410dnはA4対応モノクロプリンタ。価格はB430dnが8万3790円、B410dnが6万2790円。B430dnには新開発のプリンタヘッドを搭載し、最大解像度1200×1200dpiを実現した。なおB410dnの最大解像度は600dpiとなっている。
いずれも印刷速度はA4用紙で毎分28枚で、自動両面印刷機能も備えた。ファーストプリントアウトの時間は約5.5秒。インタフェースにはUSB2.0、Ethernet(100BASE-TX、10BASE-T)などを標準搭載している。
オフィリオやSatera、ジャスティオよりも弱かった
沖データの杉本晴重社長はこれまでのオフィス向けブランド「Cシリーズ」について、「オフィリオやSatera、ジャスティオといった他社のブランドに比べると(Cシリーズは)弱かった」とコメント。COREFIDOブランドでは、5年間無償保証を付けることでブランド力の強化を目指す。
事前に各企業の複合機やプリンタ購入決定権者300人に対して、アンケートも行った。その結果、まず注目するのは機能や性能、価格。だが、他社製品との比較検討段階に入ると、価格や機能が同程度であれば、無償保証期間の長い製品を選ぶことが分かったという。「メーカーも関係ない。(無償保証期間の長さは)ブランドスイッチを促すための重要なファクターになり得る」(国内営業本部の舘守本部長)
5年間の無償保証は、従来の半年保証を5年に延長したものだ。Webサイトでユーザー登録することによって利用できるようになる。杉本社長は「カラープリンタと複合機のシェアを2010年までに10%に乗せる。モノクロも含めたシェアもできるだけ早く10%台に乗せたい」と抱負を述べた。
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