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本当に必要な自己投資を見極めるのだ シゴトハッカーズ(3/3 ページ)

こんなときだからやっておきたい自己投資。でも、何を学んだらいいか分かりませんよね。達人のお二人がお勧めするのは、少しずついろいろな種類を試すこと。そして、そのため仕方に秘訣とは……。

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自己投資のフィードバックは数字で得る

 対談中、大橋さんが「自己投資では、手応えを感じられるように工夫する必要がある」という趣旨のことをいっていますが、心理学的にいえばこれは「フィードバックをはっきりさせる」ということになります。

 とはいえ、勉強にせよ何らか自己啓発のための習慣にせよ、特に初めのうちは、なかなか努力のフィードバックが見えてきません。「やっただけの効果」を得るためには、一定の期間が必要ですが、その前にいやになってしまうことも少なくないわけです。

 そこで、確実にできて手軽にフィードバックを得る工夫を考えなければなりません。その方法とは、「数値を記録すること」です。

 マラソンであれば、何分は知ったか、何キロ走ったか。セミナーに出席したのなら、いくら使ったか、何分話を聞いたか、何枚の名刺をもらったか。

 どうでもいいことのようですが、初めのうちは、こうした「数字」が「フィードバック」になります。初期投資を集中的に行えば、数値の増加はあっという間です。少なくともしばらくは、それだけでも動機づけになるものです。

 いったん習慣化すれば、自己啓発的な努力というものは、実感できる努力の成果となって返ってきます。つまり、本当のフィードバックが得られるわけです。ここまで来れば、もう「数字」を積み上げなくても大丈夫でしょう。

 わざわざ断るまでもないと思いますが、セミナー参加の回数ではなく、費やした時間を「何分」と考えたり、いくら使ったかととらえる理由は、数字を大きく見せるためです。「回数」ではそう簡単に増えません。人間はやはり、効果が「大きい」ほどモチベーションが高まるものです。

 ポジティブなフィードバックを受け止めることで、行動を強化し、習慣を継続するというのは、自己投資という意味では理想的な方法です。そもそも、自己投資、自己啓発とは、そのようにして自分の強みを増強していくことが目的――ともいえます。

 またこれは、心理学でいう「内発的動機づけ」による活動であり、継続的で質の高い活動をもたらしやすい、ともされます。私自身は、金銭や承認といった「外発的動機づけ」で活動を強化するのも、同等の価値を持つと考えていますが、内発的動機づけの価値に異議はありません。効力感の得られない活動は続くものではないので、一見くだらないことのようでも、自分に成果を見えるように工夫するのは大切です。

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