図解で「ジェイコム株誤発注訴訟」を整理する:世の中「四角形と矢印」でできている(2/3 ページ)
わたしたちは情報をインプットして、理解し、記憶するときには必ず「絵」にしています。本連載では入ってきた情報を整理・分析し、他人に分かりやすく伝える技術「図解通訳」を紹介。図解通訳の実践練習の最後となる今回は、「ジェイコム株誤発注をめぐる訴訟」を図解してみます。
図解で、対立する2者を表現する
編集部H ああ、やっぱり難しいなあ(図1)。
永田 おっ! できましたね。
編集部H この手のニュースは苦手です。
永田 いやいや、なかなかまとまってるんじゃないでしょうか。順に解説していきましょう。
永田 まず、登場人物はみずほ証券と東証です。さらに訴訟については東京地裁が入ってきます。合計3者の関係を描くことになります。
編集部H 対立を表現するのは、両端矢印でしたよね。
永田 その通り。きちんと表現できていますね。
編集部H みずほ証券が裁判所に訴えて、判決が東証に下ったんですよね。これは、矢印で表現してみましたが……。
永田 いいと思います。3者の関係はこれでクリアになってますね(図2)。
編集部H わたしもやればできるんだ!
永田 ところで、みずほ証券と東証の四角の中身ですが、これは何を表現したかったんですか?(図3)
編集部H う〜ん、賠償請求の金額ですかね。みずほ証券は3億7000万は自己責任だが、そのほか415億円は東証の責任だと主張しているので。
永田 なるほど。でも、東証のほうに書いてある107億円は、東証の主張ではなく、判決内容ですよね。
編集部H まあ、そうなんですが……。どう書けばいいですか?
永田 後で見本を見せて説明しましょう。
永田 あと、最初に時系列で何が起こったかをポイントにしましょう、とアドバイスしましたが……。誤発注がどのような流れで起きて、どのような結果になったのか記述がないですね。これは判決上も非常に重要なポイントなので、省略しないほうがいいです(図4)。
編集部H まあ、そ〜なんですが……。どう描いていいのやら。
永田 それでは、わたしのサンプルをお見せしながら、解説しましょう(図5)。
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