「マメモ」で書類を出さない仕組みを作る! 習慣付ける!:年末デスク整理術
電子卓上メモ「マメモ」は、99枚のメモ用紙をデジタル化してくれるツールです。紙を発生させないワークフローを整備し、仕事の処理に貢献してくれそうです。
※本記事は、誠ブログ「ファイリングは捨てることと見つけたり」において、2010年8月4日に掲載されたエントリーを再構成しています。
こんにちは、キングジムファイリング研究室の野原淳です。誠ブログ「ファイリングは捨てることと見つけたり」では「捨てる」ということを特に強調していますが、そのさらに上を行く手法があります。それは「作らない」ことです。
管理すべきものを持たない、作らない
紙やメモを「捨てる」場合、捨てた後は管理の対象がなくなりますが、「捨てる」という工数は発生してしまいます。さらにその前には、「作る」という工数も発生しているのです。
そもそも紙やメモを「発生」させなければ、そうした工数さえも減らせるというわけです。わたしがファイリングのコンサルティングを担当する場合は、まず書類を発生させないワークフローに変えられる所はないかについて、見直すようにお願いしています。
努力だけでワークフローを変更しようとすると、結構急な道のりになるケースが多いですが、ツールの力を借りれば、その道のりを緩やかにできます。
「マメモ」でメモ用紙をデジタル化
キングジムの「マメモ」は、メモ用紙を発生させないというスグレモノの製品です。マメモはいうなれば電子卓上メモ。99枚のメモ用紙をデジタル化したものと考えてください。
画面にタッチすればすぐに起動して手書きでメモが取れるようになります。文字の太さなども設定可能です。
メモはすべてマメモに集約できますので、「取ったメモはどこだっけ?」ということにもなりません。左右のアイコンでページをめくれば、過去のメモをさかのぼって見ることができるのです。
さて、メモを残したときに結構困るのが、後で見返したときに「これ、いつのメモだっけ?」となることです。別に紙のメモでも律儀に「2010.8.6 11:30」などと書いておけばいいのですが、これだけのことを書くと時間もかかるし、面倒ですよね。
面倒だとやらない――。これはこの先、人類の営みとして未来永劫続くことでしょう。ですからそれに抗っても蟷螂(とうろう)の斧というものです。
その点マメモでは、表示されている時計に触ると、右上にタイムスタンプが入ります。触るだけならできますよね。出来ないルールは決めても仕方がない。できるルールなら続く。マメモなら「メモに日付を入れる」ことを簡単に習慣化できます。
仕事を促してくれるメモパッド
電話でこんな失敗をしたことはありませんか。
「○○さん、いらっしゃいますか」
「17時まで打ち合わせになっております」
「分かりました。ではそのころに、またこちらからかけ直させていただきます」
“某社○○様、17:00TEL”とメモし、机に張っておきます。
ところがそういう時に限って仕事に集中できたりするもの。人間って不思議ですよね。気が付くと「え、もう18時半!?」とか。
こんな時には、マメモのアラーム機能が便利です。「ToDo」と書かれたアイコンを押すと、メモにアラーム時刻を設定できますので、つまらないミスで仕事のタイミングを逃すことはありません。
PCとつなげないというメリット
マメモについてわたしが良いと思ったのは、PCなどにつなげないことです。
「え、逆でしょ? つなげた方がいいんじゃないの?」
そう思った人、逆ではありません。つなげないからこそ良いのです。
これがヘタにPCとつながって、手書きメモがいくらでもPCに残せることになったら、メモを全部残したいという人を世の中に大量生産することになります。入れ物を与えると、入れたくなってしまうのが人間です。出てくる書類だけでも管理に苦しんでいるのに、さらにメモまでPC内にすべて残しはじめたら、絶対に破たんするでしょう。
マメモでは本体に99枚のメモを保存できます。わたしはこれでも多いくらいです。99枚だって多分管理できないでしょう。「すぐ作れて、すぐ消せる」。これはデジタル媒体の最大のメリットです。
ほかのメリットとして再利用性の高さもありますが、手書きメモの画像は、残しておいても再利用性は高くありません。だったら潔くスタンドアロンにしてしまった方が、「捨てる」ことの習慣付けにつながるのではないかと思います。
ごみ箱アイコンにタッチするだけでメモが消える手軽さも、「捨てる」習慣付けの大きな助けになりますよね。紙のメモを復元できないように処分するのは結構面倒なものです。
取ったメモにはタイムスタンプをつけ、ToDo機能でどんどんリミットを設けて、次々こなして終わったら消す。そのうち「消したいから終わらせる」といった姿勢にもなってきます。
マメモは、紙を発生させないワークフローを作るとともに、自分を仕事の処理上手に変えてくれるツールかもしれません。少し使ってみた今、そんな効果を期待しています。
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