カードサイズのデータは何でも入れちゃえ――ピットレックの使い方【魔球編】:年末デスク整理術
デジタル名刺ホルダー「ピットレック」には、名刺以外のデータも保管できます。カードサイズのあらゆるデータを持ち運び、情報整理を進めてみましょう。
キングジムファイリング研究室の野原です。デジタル名刺ホルダー「ピットレック」の使い方は「直球編」「変化球編」だけでは終わりません。最後は「魔球編」です。あくまで「魔球編」でありメーカーとして推奨する使い方ではありませんので、1つのアイデアとして読んでみてくださいね。
ピットレックを暗記カードとして使う
今回紹介するピットレックの使い方は私が考えたものではありません。先日、お客様にピットレックを紹介したら、「暗記カードの代わりにもなりそうだね」と一言。
「そんなアイデアがあったのか!」と思いました。私は変化球編で紹介した「レシートなどに書いてしまったチョイメモをピットレックで読み取る」ことくらいしか思いつかなかったのに、暗記カードとは……。しかも結構実用的そうです。その場で思わず、「誠ブログで紹介させていただいてもよろしいでしょうか」と申し出てしまいました。
暗記カードを使って勉強する人もいるでしょう。それもいいのですが、暗記カードは意外とかさばりますしカバンへの納まりも悪いです。
だったら、暗記カードをピットレックで読み取ってしまおうというわけです。裏面も読み取れるという機能を最大限に利用した使い方で、合計1800枚のカード――単語、構文、イディオムなどなんでもOK――をデータとして持ち歩けるのです。暗記したものは「倉庫」に入れ、覚えていないものだけ見えるようにするのもいいし、「マイリスト」を作成してジャンルごとに確認するのもいいでしょう。
暗記カードを超えた! 持ち歩ける学習参考書
ピットレックのすごい点は、データを画像として持ち歩けるところです。それも1つの項目につき、裏と表の2枚です。画像なのでフォーマットはありません。ここは単語だからアルファベットしか入らないといった縛りもありません。名刺サイズの手書きメモ、印刷物、地図、写真、参考書の切り抜き――なんでも写真に撮って保管し、画像として参照できるのです。
なおコツは必要ですが、名刺クリッパーに挟まなくても、参考書をそのままピットレックに近づけて写真を撮ることもできました。少々ボケますが、人物の顔写真ならまあ大丈夫。このテクニックを身につければ、わざわざ参考書を切り取らなくても暗記カードを作成できます。
試しに世界史版を作ってみました。
氏名や会社名に入力した言葉は一覧で下に表示されます。検索の利便性を考えると「人物名」「事件名」「年代」の順番がいいですね。事件名や人物の名前を見て、「どんな事件だったか」「この人は何をやったか?」を説明するという勉強の仕方にはいいと思います。
写真の表面はこんな感じです。これが問題になるわけです。
回答や詳細な説明は裏面撮影の側に書きます。「メモ」欄を使ってもいいでしょう。
カラー画像なので、色ボールペンも手書きの良さもそのまま反映されます。やっぱり勉強はフォーマットに縛られず、自分で書いた字やまとめ方の方が絶対にいい。
マイリスト機能を使って、「古代ヨーロッパ史」「ドイツ帝国の成立」などのカテゴリーに分け、さらに「世界史人物」「世界史の出来事」というように多重に区分けすれば、さまざまな分野での出題も可能です。「世界史」などと大雑把なマイリストも同時に作れば、色々な時代の暗記カードを表示できます。
実際に使ってみて
サンプル画像を撮影していると、世界史の勉強もいつの間にかできてしまいました。どの人物のサンプル画像がいいか、どの項目を入力すれば実用的になるか――そんなことを試行錯誤しながら情報を入れたり消したりする。これもまた勉強になります。「作っている間に覚えてしまう」。そんなタイプの教材ですね。
キーワード検索や並べ換えができるのは、デジタルツールにデータを入力したことによる大きなメリットだと思います。
ピットレックはあくまでも名刺「整理」ツールです。そのためランダムに出題する機能は望めません。「参照順」などを使うとそれに近い機能を実現できるかもしれません。ここでは“魔球的”な使い方を紹介していますので、複雑な機能は運用面でカバーしないといけません。
私は登録日を年号に使おうと思いましたが、残念ながら1975年〜2050年までしか選べずに断念しました。事件名の年号は会社名に入れました。4桁に満たない年号は0を頭につけて、強制的に4桁にするといいでしょう。
でも、ピットレックに1日1つ単語を登録していくという積み重ねの後に出来上がったコンテンツ(間違いなくそう呼べると思います)は、とんでもない資産になりそうですね。テスト前にピットレックが1台あれば、英語も古文も世界史も復習できちゃう。実に楽しそうです。
カード型のものなら何でも応用可能
ピットレックの使い方“魔球編”、いかがでしたか。久しぶりに私も燃えてしまいました。やっぱりお客様の意見は貴重です。こうなると「カードサイズのものは何でもピットレックに入る」という発想が生まれてきます。重たい参考書やかさばる暗記カードも1つに集約できるかもしれません。
サイズが若干違ったり、ペラペラなものでも透明シートに挟めば読み取れます。「名刺ホルダーだから」といってガチガチに考えずに、情報を持ち歩けるモバイルツールと解釈すれば、あなただけの使い方が見えてくるでしょう。
※本記事は、誠ブログ「ファイリングは捨てることと見つけたり」において、2010年10月24日に掲載されたエントリーを再構成しています。
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