ルノワールやモネの名画はいかが?――デジタルサイネージの「半歩先」の提案
オリンパスビジネスクリエイツと日本サムスンは、電子看板システムによるASP型レンタル絵画配信サービス「SignageMuseum」を12月24日から国内で初めて開始すると発表。ルノワールやモネの名画の数々をデジタルサイネージでディスプレイできる。
オリンパスビジネスクリエイツと日本サムスンは12月15日、電子看板システムによるASP※型レンタル絵画配信サービス「SignageMuseum」を12月24日から国内で初めて開始すると発表した。オリンパスビジネスクリエイツが絵画データをBGM付きの動画ファイル形式で提供、対応ソフトウェアをインストールした日本サムスンの液晶ディスプレイで表示するというもの。表示する絵画データはWeb上で7種類から選ぶことが可能で、月単位で変更できる。
利用料金は絵画配信サービスが月額2万5000円(1年契約)、サービスに対応した日本サムスンの液晶ディスプレイ(40型、46型、55型)のレンタル料金が月額3万円で、合わせて月額5万5000円となる。
オリンパスビジネスクリエイツ事業推進本部事業戦略統括部の原田健太郎シニアマネジャーは「デジタルサイネージ市場は盛り上がってきていて、街角にディスプレイも増えているが、現在は広告や販促が主体。今回のサービスは環境を創造し、空間を演出することで場の価値を上げていく試みで、デジタルサイネージ市場のトレンドの半歩先の提案と考えている」とコメントしている。
著作権にも配慮
サービス開始時に利用可能な絵画データは、横型が「印象派名作選」「ルーヴル美術館名作選」「オルセー美術館名作選」「オランジュリー美術館名作選」、縦型が「ルノワール名作選」「ナショナルギャラリー・ロンドン名作選」「モネ名作選」の合わせて7つ。各絵画データごとに20作品を収録しており、約12分ごとに同じ内容を繰り返して表示する。2011年3月までに、さらに9つの絵画データが加わる予定だ。
絵画の著作権や使用権については、オリンパスビジネスクリエイツの関係会社であるアーテファクトリーがデジタル配信に合わせたライセンスを取得しており、企業コンプライアンス上も問題なく使用できるという。
企業の受付やロビー、役員室や応接室、ホテルのロビーなどでの使用を想定しており、日本サムスンでは初年度の販売目標を1000台としている。
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