ノーと言う勇気を持つ:40代にしておきたい17のこと(3/3 ページ)
人生は何に対してイエスと言うかノーと言うかで決まってきます。自分のやりたいことにイエス、嫌いなことにはノーと言う。生まれたての赤ん坊でもやっていることが、大人になるにつれてそれができなくなります。本当はイヤなのに、ついイエスと言ってしまう――あなたにも心当たりがありませんか? たとえ日々の仕事や役割に追われても好きなことを忘れずに、自分がイヤだと思うことをいいかげんに扱わないことです。
絶対に大切なことは?
人生を忙しいだけで終わらせないためにも、嫌いなことやイヤなことにはノーと言う勇気を持つことが大切です。とはいうものの、誰かに対してノーと言うのはそれほど簡単ではありません。相手が納得してくれないかもしれないし、場合によってはがっかりさせたり怒らせることになるかもしれません。それでも自分が納得しないことには、ノーと言わなければなりません。
自分の中で何にイエスと言い何にノーと言うかは、それが自分にとって本当に必要であるかそうでないかを見れば分かってきます。40代では、自分の人生にとって「これだけは絶対に必要だ」と言えるものを明確にしておきましょう。必要だと思えるもののためなら、イエスと言ってもいいでしょう。
あなたの人生で、絶対に必要なものは何ですか。
お金でしょうか。家族でしょうか。
仕事でしょうか。趣味の世界だという人もいるでしょう。
それは人それぞれで、正解はありません。
どれも正解だといえるでしょう。
自分にとって必要なものが分かっている人には、迷いがありません。
迷いがなければ、後悔がありません。
後悔のない人生を生きられるとしたら、それはすばらしいことです。
「まあ、いいか」を追放する
「水に流す」という言葉がありますが、トラブルやわざわいが起きても根にもたずに、そこで手放すということは大事です。これは日本独特の文化で、もともとは川などでけがれを清めて流してしまうことが語源だそうです。トラブルを長く抱え込まないというのは、よい習慣だと思います。何かイヤなことが起きると人はなかなか気持ちを切り替えることができないものです。それでさらに考え込んだり悩んだりして、かえって事態が悪くなるということもあります。
その意味で「水に流せる」というのは、日本人のいいところだと思うのですが、これがマイナスに働いていいことも悪いこともただ流してしまうと、何が大切で何が大切でないかも分からなくなってしまいます。「まあ、いいか」という言葉は、自分の本質を殺してしまう言葉です。この「まあ、いいか」は歳を重ねれば重ねるほど、知らないあいだに使っている場面が多くなっていきます。そうして曖昧なまま、なんとなくイヤなことも引き受けてしまうのです。
ふだんから、自分に大切なものとそうでないものを考えておきましょう。それを考えておかないと「まあ、いいか」でやり過ごしてしまうようになります。でも、そこには「自分」がないことを知っておきましょう。自分なりのこだわりが薄れていくのは、40代の特徴でもあります。しかし、まわりに流され続けていたら自分にとって本当に大事なものも見失ってしまうことになります。今度「まあ、いいか」が出てきたときには、「いや、よくない!」と自分にキッパリと言ってみましょう。
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