達人に聞いた――どう違う? 日本と海外の名刺事情:仕事をしたら“世界の名刺”が見えてきた(前編)(5/6 ページ)
頭をペコペコ下げて「どーも、どーも」と言いながら、名刺交換をする。日本では当たり前のシーンだが、外国ではどのように名刺を使っているのだろうか。そんな疑問を感じたので、“達人”に世界の名刺事情をうかがった。
土肥:例えば「名刺をWeb上で管理するときに「『D銀行、1999年入行』といった情報を書き込めたらいいのになあ〜」と思っている人が多いかもしれませんね。
富岡:そうかもしれませんね。
土肥:そうなると名刺を管理するというより、その人の“履歴”を管理したいのでは? と勘ぐってしまいますね。
富岡:わ、私の立場では、そこはなんとも……(汗)。
あと日本と韓国の共通点ですが、ビジネスシーンだけでなく、友達同士でも名刺交換をします。日本では同窓会の席でも、名刺交換をする人がいますよね。「お前何してるの? オレはこんな仕事をしてるんだよ」といって名刺を交換する。こうした光景って、世界的には“変わっている”んですよ。だって名刺はビジネスシーンで使うものであって、友達には渡したりしませんから。
土肥:なるほど。
富岡:ただ米国では、ちょっと事情が違ってきます。名刺のことを英語で「Business Card」「Calling Card」「Visiting Card」「Social Card」などと呼びますが、それぞれに意味が異なっています。ビジネスシーンで使う名刺は「Business Card」ですが、社交の場で贈り物をする際には使ってはいけません。そうしたシーンでは「Social Card」を使うのですが、Cardには名前にMr、Mrs、Msを入れ、イニシャルではなくフルネームを記載しなければいけません。肩書きは大統領、知事、市長などは入れても構いませんが、会社の肩書きは入れてはいけません。あくまでもビジネスと社交の場を分けて考えているんですね。
あと「Visiting Card」は訪問時に相手が不在の場合や、食事に招待されたときに、お祝いやお悔やみを述べる際に使われています。
土肥:ビジネスシーンではどのように使われているのでしょうか? 米国人ってよく握手はしますが、名刺を交換しているイメージがないのですが。
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