スポーツでも音楽でも、すごい同世代を知ると焦るし悔しい――それが原動力:世界を変える80年代生まれの起業家(1/2 ページ)
幼少期は親の仕事で外国に住んでいたという鈴木さんは、同世代を強く意識するそう。起業して成功している人や、スポーツでも音楽でも、同世代の偉大な存在を知ると、すごく焦るし悔しいという。でもそれが、仕事の原動力になっていると話す。
集中連載「世界を変える80年代生まれの起業家」について
本連載は、山口哲一著、書籍『世界を変える80年代生まれの起業家』(SPACE SHOWER BOOks)から一部抜粋、編集しています。
日本を活性化させるのは、80年代生まれの起業家だ!
国内の雇用環境の激変を背景に、若者の職業選択は大きく変わろうとしている。自己実現を1つの手段として、生き方として、新たに自らサービスを創造する「起業という選択」が注目されている。
本書では社会に新たな価値を提示し果敢に挑戦をし続ける、注目の80年代生まれの起業家10人に焦点をあて、彼らの起業動機やサービスのコンセプト、事業のあるべき姿、将来や人生の目標などをたずね、彼らの真の姿を浮彫りにしながら、起業という「もう1つの生き方」を提案。
シューカツの社会的矛盾と起業という選択肢の価値を問う。
プロフィール:
鈴木仁士
1989年生まれ。国際基督教大学卒業。Open Network Lab第2期生。2011年8月、Wondershake Inc.設立。同社、代表取締役に就任。TECLOSION 2011最優秀賞。2011年9月12〜14日にサンフランシスコで開催されたTechCrunch DisruptにてBest Use of Social Data Award 受賞。「何気ない日常に非日常な体験を」のフレーズをミッションにサービスを作っている。
現在は新たに「Locari」(ロカリ)というサービスを開始。世界中の埋もれている良品をユーザーに届けるショッピングプラットフォーム。若い女性をターゲットにした毎日特別価格のタイムセールで、エンターテイメント性のある購買行動を促進。
2歳から5歳までは親の仕事でナイジェリアに、10歳から16歳はロンドンに住みました。高校と大学は、東京でICU(国際基督教大)に行き、大学在学中に米国カリフォルニア州に行きました。会社を作って2年。今24歳ですが、同世代は意識します。世界的に見ると、起業して成功している人もたくさんいますし、スポーツでも音楽でも、すごい同世代の存在を知ると、すごく焦るし悔しい。でもそれが、仕事の原動力になっている気がします。
最初のアプリWondershakeは、渋谷と六本木に限定していた
最初から会社を作ろうとは思ったのではなく、「Wondershake」というサービスを作っていたらそれが会社になりました。LINEとかFacebookは友達同士で使うツールですが、僕が考えたのは友達ではない人とつながるアプリです。渋谷と六本木に限定しました。趣味とか共通の友人とか、どこでつながっているかをアプリが教えてくれるので、すぐにメッセージができてつながれる仕組みです。物理的に近い距離にいる人とつながるという仕組みなので、友達になれそうな人をネット上で見つけたら、すぐリアルに会えるという仕組みです。「出会い系」として使われたくなかったので、実名かつカジュアルに使えることを意識しました。
でも、半年以上経ってもユーザーの増え方が遅くて、このスピードだと事業としてスケールしづらいと思い、Wondershakeのサービスは止めて次のサービスを作りはじめました。
会社のメンバーは24歳から27歳の4人です。
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