白色申告者の6割が帳票義務化を知らない――弥生の確定申告調査
弥生は「個人事業者の確定申告に関する調査」を実施した。平成26年から実施される記帳・帳簿等の義務化など、対象者にはどの程度伝わっているのか。イメージと実際のギャップが浮き彫りとなった。
いよいよ2月17日に始まる確定申告。2014年から白色申告者も記帳・帳簿等の保存が義務付けられるなど、例年以上に確定申告を意識している個人事業主も多いのではないだろうか。弥生が行った調査からは、白色申告者、青色申告者それぞれの実態、そして申告に対するイメージと実際とのギャップが浮き彫りになった。
1割が税務調査を受けた経験あり。青色申告のほうが白色申告より経験率が高い
確定申告者が気になることの1つが、行政機関に申告内容の誤りを指摘される税務調査。この税務調査の経験を聞いたところ、青色申告者の15%、白色申告者の7%がそれぞれ経験があると回答した。
税務調査の中でも特に対象となる「家事按分(自宅で仕事をした場合に経費として計上できる家賃など)」について、青色申告者は「別に仕事場がある(家事按分の必要がない)」(23%)、「使用面積で決める」(21%)が上位に。白色申告者は「自宅を仕事場として兼用しているが、経費計上していない」(28%)が上位となった。なお、青色申告の場合でも2割弱が「経費計上していない」とし、弥生では家事按分を活用した節税をうまくできていない現状があると分析している。
白色申告者の15.5%は記帳をしていない
帳簿の付け方について、青色申告者は「市販のPCンソフトを利用」(30%)、白色申告者は、「Excelなどの表計算ソフトに入力」(31%)、「ノート等に独自の形式で手書き」(25%)と回答。これまで記帳義務がなかった白色申告者も半数以上が何らかの形で帳簿を付けていた。一方、15.5%は「記録(記帳)をしていない」としていた。
白色申告者の6割が、平成26年からの記帳義務化を知らない
平成26年から義務化される記帳について、白色申告事業者を対象に聞いたところ64%は「義務化を知らない」と回答。「記帳義務化」の認知が浸透していない実態が明らかとなった。
調査は2013年12月16〜17日にかけてインターネット上で実施。有効回答数は412人。
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