グローバル・ナンバーワンが無理なら、ニッチ・ナンバーワンを狙う:一生食える「強み」のつくり方(2/3 ページ)
グローバル・ナンバーワンの会社に入社できなかったら、次の選択肢として、ニッチ・ナンバーワンの会社に就職することをおすすめします。大事なのは、たとえ市場規模が小さくても、とにかくナンバーワンの会社にこだわることです。
誰でもできるニッチ・ナンバーワン企業の見つけ方
もっとも簡単なところでは「カンブリア宮殿」のような番組を見ることから始めてみましょう。またはカンブリア宮殿のホームページで、過去紹介された会社で自分が知らないところを一覧にしておきます。時間があるときに、この一覧をもとに会社ホームページを見て、製品情報とIR情報(利益率等)を確認します。それに加えて、グーグルで「会社名+強み」で検索します。慣れれば1社調べるのに20分もかからずにできるようになります。
もう1つは、本を読むことです。例えば、『日本で一番大切にしたい会社』(坂本光司著、あさ出版)や『45社の成功事例をリアルに分析! ランチェスター戦略「小さなNo.1」企業』(福永雅文著、日本実業出版社)といった書籍がおすすめです。
さらに、じっくり企業研究をしたい人は、4000社の企業情報を収録した『就職四季報 中堅・中小企業版』(東洋経済新報社、年度版)もおすすめです。まずはパラパラとめくって、構成を見てみましょう。2014年版では、「採用予定数」「入社3年後の離職率」「平均年収」「平均有休消化日数」が強調されていることなどが分かります。
1社1社の特徴や近況が「特色」という項目欄でコンパクトに紹介されているので、「世界トップ級」「国内首位」「業界トップシェア」といった文字を探します。これだけで、国際的な競争力を誇る優良中小企業をいくつも見つけることができます。
多すぎて探す気になれないという人は、とりあえず自分の住んでいる地域の平均年収500万円以上の会社だけを見るなどでもよいのです。その条件にあてはまったら、「なぜ平均年収が高いのか」という視点で「特色」欄を読み理由を考えてみます。その次に営業利益が過去3年成長しているか、横ばいで安定しているか確認します。これはよいと思った企業のページには付せんをつけて、何社見つかったか、あとで数えます。
掲載されているデータを活用してここまで調べると、一般的な知名度と違い「採用予定数」「入社3年後の離職率」「平均年収」「平均有休消化日数」といった自分に合った指標での会社探しができるようになります。
自分で調べてみることで、自身の選択の幅を増やし「選び方」がうまくなります。それに加えてさまざまなナンバーワン企業を自分で探すことで、自分のやりたいことも見えてくるでしょう。
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