無理なくやる気を引き出す2つの方法:本当は面白い、BtoBソフトウェアベンダー生活記
なんだかやる気がおきない――。これは、誰にでもあることです。そんなときは、目の前の仕事を、より楽しく、よりシンプルにすることで解決できます。今回は、無理なくやる気を引き出す2つの方法を紹介します。
“自分ルール”の発展形――子どもに学ぶタスクの「ゲーム化」
以前、「ビル・ゲイツの子育てとレジのお釣りが速すぎる店員の話」というエントリーでも書きましたが、楽しくない仕事のなかでやる気を出す効果的な方法は、やはり「ゲーム化」することだと思います。
ゲーム化とかゲーミフィケーションとか言うとなんかカッコ良い感じですが、結局のところ、これは子どもがよくやる「自分ルール」の発展形みたいなものだと思います。黒白のタイルを見れば黒ばかりを踏んで歩いたり、歩きやすい道があるのにわざわざ縁石の上を歩いたり――。つまらないことを楽しいことに変えるテクニックなのです。
しかし、ビジネスマンは効率的であることを求められます。自分ルールも効率UPにつながるものでないといけません。
その場合、最も手っ取り早くて汎用性が高いのは「時間を設定する」ことでしょう。
例えば、Excelの行に繰り返しコメントを埋めていくタスクがあるとしたら、まず埋めなくてはならない行の数を数えて全体を把握します。それが50行だとしたら「1行30秒で埋めれば25分でゴール」と考えて走りだします。ちょっと遅れては取り返し、「今、2分くらい余裕ある」とか、「やばい! 4分のビハインド」とか思いながらやってると、単純作業でもそれなりに楽しい時間のようにも思えてくるから不思議です。
子どものころはいつもこういうことばかり考えてたと思いますが、なぜか大人になると意識的に心掛けないとできなくなっている感じがします。あらゆる機会を楽しみに変えようとする姿勢は、子どもを見習わないといけないのかもしれません。
やる気は「芋づる式」に引き出せる
あとは、先に書いたようにゴールをすごく簡単にして始めやすくし、一旦エンジンがかかるとキリの悪い所では終われないという、人間の心理を利用するのも良いと思います。物事は、やり始めたら結構面白いことが多いのですが、最初の1歩がなかなか踏み出せないものです。そして、踏み出せない原因は、ゴールを遠く、難しく設定している場合が少なくありません。
その対策として、ゴールをめちゃくちゃ簡単にします。極端な例で言うと、「資料をWordで開く」とかです。開始即ゴール。しかし、ファイルを開くと自然に内容を読みたくなるのが人間ですから、そんな欲求が起こったらすかさず「資料の内容をチェックする」と、ゴールを再設定します。
そうして資料をチェックするうち、書き始めの文章がちょっと気になり始めます。文章を直しているうちに全体の構成を変えたくなり、気分がどんどん乗ってきて「今やめるとキリが悪い」という感じになってきたら完璧です。やる気というのは芋づる式に掘り出せるようです。
似た方法として、「仕事を“キリの悪いところ”でやめると取りかかりが早くなる」という記事もあります。わざとキリの悪いところで終わらすというテクニックですが、これなんかはもう、高度過ぎてMっぽさすら感じさせます。
「やる気」というのはなかなか自分ではコントロールしづらいので、マインドを無理に操作するのではなく、人間が本質的に持っている特性を生かして、うまく「自分をだます」のが効果的なのではないかと思います。(コラボリズム 波多野謙介)
※この記事は、誠ブログのボンヤリした状態からでも、無理なくやる気を引き出す二つの方法より転載、編集しています。
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