仕事の「方針」を共有すれば迷うことが少なくなる:ビジネスチームハック(1/2 ページ)
仕事には必ず、メンバーが共有すべき「その仕事の方針」があるはずです。しかし、どんな仕事でも「仕事の方針」を常に意識するのは難しいものです。
前回は、「仕事の中のメールを減らす」という趣旨で、数あるグループチャットサービスの「チャットワーク」を紹介しました(参考記事)。今回もチャットワークの利用事例を基に「仕事の方針を共有する」ことについて考えてみたいと思います。
当初の決めごとは、遠い日の記憶となる
仕事には必ず、メンバーが共有する「その仕事の方針」というものがあるはずです。例えば、この連載にしても筆者が好きなことを書けばいいというものではなく、
- 何曜日に掲載するのか
- 1記事あたりの文字数はどのくらいか
- 連載の方向性をどうするか
- 連載目次案
といったことを連載開始前に決めました。
しかし、こういったものは連載が進むにつれて、だんだんと記憶の彼方へと遠のいていきます。それはある程度避けがたいことです。
というのも、連載が進むにつれ「決定した日」は遠い過去の出来事になっていくし、実際に連載を始めてみると寄せられた読者の反応などから、当初の方向性どおりに書き進めることが良いことかさえ怪しくなってくるからです。
当初の決めごとが変わることは、多くの業務であり得ることです。筆者がかつて勤めていた会社でも「あのときの会議で、こうすると決まったじゃないか!」「いや、誰もそういうつもりで言ったわけじゃない!」といったやりとりが、時に険悪な調子でかわされていました。
そもそも発言したことを忘れてしまう場合もあるでしょうし、最初から誤解していたということもあるでしょう。時が経つにつれ、記憶があやふやになってしまうことは避けられません。会議の翌日に気持ちが変わってしまうこともあるでしょう。
どうやって「方針」を目の前においておくか?
企画の方針を決めたのに、それを完全に忘れ去ってしまうのは損失です。方針策定にかけた時間がもったいないし、当事者にとっても方針に沿って仕事をしたほうが楽でもあります。
しかし、どんな仕事でも「仕事の方針」を常に意識するのは難しいものです。例えば、かつて筆者が派遣社員として勤めていた会社では、会議に参加はできても「議事録」は見られませんでした。議事録は秘密書類ではなかったのですが、正社員以外の閲覧は課長の許可が必要だったのです。
メールやグループチャットのやり取りの「途中」で決まったことも、後から探そうとすると簡単ではありません。すると、よほどマメな人以外は読み返さなくなります。そこで筆者が複数の関係者と仕事をするときには、「方針」を「タスク」化することにしています。
どんなツールでも、「タスク」はすぐに確認できるように目立つ位置に配置されます。なぜなら、多くの情報に埋没してしまうとタスクが実行されないからです。「方針であるタスク」は、完了することがないため、タスクリストから消えてしまうことはありません。だから、常に「目の前」に置いておけます。
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