仕事の「方針」を共有すれば迷うことが少なくなる:ビジネスチームハック(2/2 ページ)
仕事には必ず、メンバーが共有すべき「その仕事の方針」があるはずです。しかし、どんな仕事でも「仕事の方針」を常に意識するのは難しいものです。
タスクと方針を分けて管理できるツールがあれば……
この連載の方針は、編集部でのミーティングとその後のメールのやりとりで決めました。そのままではタスク化できないため、リストをEvernoteに移してタスク化しています。前回の原稿は、タスクリストの「1. 今からでもメールを半減させる社内チャットのススメ(Chatwork)」を確認して書いたものです。
メールソフト自体にタスク化機能があって、関係者全員が「方針」としてすぐに取り出せることが望ましいのですが、そのような機能はありません。筆者のように、メールの内容をEvernoteに転記してタスク化するのはひと手間かかります。さらにそれを共有設定にして関係者全員とシェアするのは手間がかかり過ぎるので、筆者もそこまではやっていません。
そこで、普段からメインの連絡手段をチャットワークにしておけば、やりとりのタスク化が簡単になり、方針をタスク化して常駐することもできます。ちなみに、チャットワークの画面上ではタスクは「サイドバー」に表示されますから、いつでも即座に確認できます。
ぜいたくを言うなら、タスクと方針は分けられるほうがベターです。「方針」=「タスク」ではないからです。多くのグループチャットツールでは、案件ごとに概要を記述することもできますが、それは1つしか記述できず、変更履歴が残ることもありません。方針は、企画が進む中で複数になったり、変更されたりしますから、ログが残らないと元々の方針がどうだったのかを確認できません。ですから、今のところ、方針のタスク化がベストではないもののベターなやり方なのです。
筆者:佐々木正悟
心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。
著書に『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?』『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』『クラウド時代のタスク管理の技術』などがある。
ブログ「ライフハック心理学」主宰。
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