「教えてもらったけど、できません」:困ったときの“モノの言い方”
もしかしたら、もっとも言い訳をしたい相手は、社内の上司や先輩かもしれません。失礼のない敬語表現を選びつつ、お詫びの気持ちが伝わるフレーズを選びたいもの。今回は、「前に教えたよ」と言われたときの返し方を紹介します。
連載「困ったときの“モノの言い方”」について
本連載は、村上英記著、書籍『言い訳・口ごたえに聞こえない 困ったときの「モノの言い方」言い換え辞典』(日本実業出版社)から一部抜粋、編集しています。
理由を説明したり、反論したり、主張したりすると、「言い訳するな」「口ごたえするな」と思われそうだから、黙ってしまう。あるいは、とりあえず「すみません」と言ってやり過ごす――。
そんな人のために、心から謝罪し失敗を取り戻す“窮地を脱する言い訳"や、「言いにくいこと」を的確に、かつやわらかく伝える“角を立てない言い訳"を、「ふだんの言葉」から見つけられる辞典にしました。
「言い訳」はビジネスの必須スキル。相手と状況に合わせたフレーズを選べば、困った場面でも信頼関係が保てます。仕事で「やらかしたとき」こそ、きちんとした敬語と表現で切り抜けましょう。
教えてもらったけど、できません
「教えていただいた通りにやったのですが」
相手の教え方がよくなかった、というニュアンスに聞こえてしまいます。たとえ相手の教え方に不手際があったとしても、目上の人へは不適切な表現です。当然、「教わってません」「聞いてません」なども、相手を否定することになるのでNGです。
「もの覚えが悪くて、申し訳ございません」
1、2回の間違いであれば、このようなフレーズでも許されるでしょう。ただし、3 回目以上であれば、謙そんではなく「本当にもの覚えが悪いのかも」と、あなたの能力が疑われてしまいますから注意が必要です。
例:たしかに以前にも教えていただきました。もの覚えが悪くて、申し訳ございません。
「次は間違わないように注意しますので、ご容赦ください」
今後また同じ間違いを繰り返したら、かえって信用を失ってしまうフレーズだと心得て使いましょう。「ご容赦ください」は「お許しください」としてもよいですし、メールの文面などであれば「ご容赦くださいますようお願い申し上げます」も使えます。
例:教えていただいたのに、申し訳ありません。次は間違わないように注意いたしますので、ご容赦ください。
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