無線で使えるモバイルスキャナー4製品を試す――スキャン設定編:Biz.Hacks(2/3 ページ)
外出先に気軽に持ち歩ける機動力の高さで人気の小型モバイルスキャナー。今回はスキャンの設定にまつわる各社製品の特徴を紹介する。
スマートデバイスからのスキャンには制限事項が多い
続いてスキャン時に設定可能な項目、および補正機能についてみていこう。補正機能は種類が多ければ多機能と思われがちだが、たんに自動調整が貧弱で手動に頼らざるを得ないだけで、種類が少ない製品のほうが絵作りが優秀な場合もあるので、一概に「設定項目が多い=機能豊富」と言えない点に注意したい。
また、スマホ/タブレットからのスキャンでは、PCからのスキャンに比べて制限事項がある場合が多いため、これらもあわせてチェックする。
「ScanSnap iX100」はJPGおよびPDFでのスキャンに対応。画質は150〜600dpi(白黒は1200dpi)、補正機能は向き補正、傾き補正、文字くっきり、裏写り軽減など。スマホ/タブレットから利用する際は解像度が300dpiまでとなるほか、白黒モードが利用できない。また向き補正、キャリアシートでの読み取り、長尺読み取りなども非対応となる。
「DS-40」はJPGとPDFに加え、TIFF、Multi-TIFF、BMP(Windowsのみ)、PICT(Macのみ)でのスキャンに対応。画質は50〜1200dpi、補正機能は向き補正、傾き補正、アンシャープマスク、文字くっきり、画像はっきり、マルチドロップアウトカラー、色強調、パンチ穴除去、境界補正、モアレ除去など多岐にわたる。
なお、スマホ/タブレットから利用する際はファイル形式はJPGとPDFのみ、解像度は200dpiもしくは300dpiのみとなり、向き補正を含むほとんどの補正機能は利用できなくなる。また長尺読み取りも非対応となる。
「MDS-820W」はJPGおよびPDFでのスキャンに対応。画質は150〜600dpi、補正機能は傾き補正、輝度、コントラスト、反転などで、カラー自動判別や向き自動回転など他の製品では一般的な機能の一部に非対応(いずれも手動設定のみ)であることに注意。
PCレスでスキャンを行う場合は、画質はHQもしくはSTDの2択となり、補正機能も利用できなくなる。スマホ/タブレットからはSDカードに保存したデータの閲覧しか行えず、スキャンそのものが不可能だ。
「DR-P208II」はJPGやPDFのほか、TIFF、BMP、PNG、PowerPointでのスキャンに対応。画質は150/200/300/600dpi、補正機能は向き補正、傾き補正、文字/線の太さ補正、色調整、背景スムージングなど。写真の階調の読み取りに適した写真モードも搭載する。
なお、スマホ/タブレットから利用する際は解像度が150/300dpiに限定されるほか、ファイル形式はJPGとPDFのみとなる。白紙スキップ機能はPC/スマホを問わず利用できる。
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