「これ以上は無理です」:困ったときの“モノの言い方”
仕事が手に負えないときは、早めに上司や先輩に相談することが大切です。ただし「自分には無理です」と言うだけでは、助けてもらえないこともあります。助けを求めるときには、相手に“大変だ”ということを理解してもらえるようなフレーズを選びましょう。
連載「困ったときの“モノの言い方”」について
本連載は、村上英記著、書籍『言い訳・口ごたえに聞こえない 困ったときの「モノの言い方」言い換え辞典』(日本実業出版社)から一部抜粋、編集しています。
理由を説明したり、反論したり、主張したりすると、「言い訳するな」「口ごたえするな」と思われそうだから、黙ってしまう。あるいは、とりあえず「すみません」と言ってやり過ごす――。
そんな人のために、心から謝罪し失敗を取り戻す“窮地を脱する言い訳"や、「言いにくいこと」を的確に、かつやわらかく伝える“角を立てない言い訳"を、「ふだんの言葉」から見つけられる辞典にしました。
「言い訳」はビジネスの必須スキル。相手と状況に合わせたフレーズを選べば、困った場面でも信頼関係が保てます。仕事で「やらかしたとき」こそ、きちんとした敬語と表現で切り抜けましょう。
これ以上は無理です
「これが精一杯です」
今の条件ではこれが精一杯なので、これ以上のものを望むのであればトレードオフとして、期日の延期や予算、人員の増員、完成度を落とすなどの譲歩をしてくださいと訴えます。
例えば、社外の相手であれば、安請け合いせず交渉することも大切です。
例:これが精一杯です。これ以上を期待されるのであれば、なにかを犠牲にしなければなりません。
「ただ、予定よりコストがかかるかもしれませんのでご了承ください」
「ご要望であればお応えする」と、相手への貸しをつくることをほのめかしています。
ただし、余計にコストがかかった場合にロスを補うことを確約させるなど、自分側のリスクを回避します。
例:大上さんのご要望であればなんとかお応えしたいと思います。ただ、予定よりコストがかかるかもしれませんのでご了承ください。
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