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無線で使えるモバイルスキャナ4製品を試す――画質比較・その他編:Biz.Hacks(1/2 ページ)
外出先に気軽に持ち歩ける機動力の高さで人気の小型モバイルスキャナー。今回は最新4製品の画質比較に加え、実機を使わないと分からないマニアックな挙動にターゲットを当ててみよう。
無線LAN対応かつバッテリー駆動が可能な製品が増えたモバイルスキャナー4製品を比較する短期連載。最終回は、画質の比較に加え、実機を使ってみないと分からないマニアックな挙動にターゲットを当ててみよう。各製品の仕様やサイズなどの比較、および読み取り設定の違いについては、前回までの記事を参照してほしい。
4製品の画質を比較
まずは「ビジネス書類」および「写真」という2タイプの原稿について、画質を比較してみよう。「ビジネス書類」は300dpiカラーPDF、「写真」は600dpiカラーJPGで読み取っている。いずれも原則としてデフォルトの設定のまま読み取っているが、写真専用の読み取りモードを持つキヤノン「DR-P208II」のみ、写真の読み取りで専用モードをオンにしている。なお製品によっては明るさやコントラストなどが調整できる場合があるため、ここに挙げた画質からさらに調整が可能であることはお断りしておく。
「ビジネス書類」の全体像。元原稿はインクジェットプリンタで出力したものだが、オリジナルの色合いにもっとも近いのは「DS-40」(右上)で、「ScanSnap iX100」(左上)はややくすみがち、「MDS-820W」(左下)は全体的に濃く、逆に「DR-P208II」(右下)は薄すぎる印象だ。もっともいずれも致命的といったわけではない
「ビジネス書類」のズームアップ。文字がもっともシャープなのは「ScanSnap iX100」(左上)で、その他はややにじみがち。インクジェットプリンター特有のにじみが、スキャンしたことでさらに強調されてしまっている格好だ。なかでも「MDS-820W」(左下)は、黒であるはずのテキスト部分に赤色が混じっており、違和感を覚える
「写真」の全体像。写真モードで読み取った「DR-P208II」は、雲の階調の再現性がほかに比べて突出して高く、また手前の森のディティールもきちんと表現されている。「MDS-820W」は全体的にハレーションを起こしているほか手前の森も真っ暗につぶれてしまっており、中間調の表現に弱いようだ。「DS-40」は画質はまずまずながらトリミングがうまく行われず、手前の森がカットされてしまっている(そのため他とは倍率が異なっている)が、もともと写真のスキャンには非対応なので致し方ないだろう。「ScanSnap iX100」はコントラストが強すぎる以外は可もなく不可もなくといったところ
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