“働き過ぎ”のあなたに伝えたい3つのこと:ICHIROYAのブログ(2/2 ページ)
残業や休日返上が続く、“働き過ぎ”の状態が続いている人は要注意。いくら「自分は大丈夫」と思っていても、心や体は徐々にむしばまれていくからだ。“働き過ぎ”が仕事や人生に及ぼす影響を“かつて働き過ぎた”筆者が語る。
2.評価は“働いた時間”ではなく“能力”で決まる
会社は、どれだけ長時間働けるか競争をする場所ではない。評価されるのは、あなたの能力だ。あなたが長時間働けるから仕事が集中するのではなく、あなたがそれを遂行する能力を持つ数少ない人材だから、あなたに仕事が集中するのだ。
“働き過ぎ”ている期間が長く続いていると思うなら、次に頼まれた仕事は、「手いっぱいでできない」と断ってもよいのだ。それであなたの能力に対する評価は下がることはない。
あなたが断った仕事は誰か他の人のところにいく。上司はそれを不安に思うかもしれないが、その仕事を受け取った人は、なんとかこなして成長することだろう。
誰よりも長時間働き、誰よりも素直に仕事を受けることを、“仕事における競争の前提”にしてしまうと、いつかあなたは必ず破綻する。
3.なるようにしかならない、それでもたいしたことにはならない
きっとあなたは、仲間の誰もリストラされないように、部下のために、好きな上司を喜ばせるために、家族のために、身をすり減らしてがんばり続けているのだろう。
だけど、あなたがすべてを背負っているのではない。社会や経済の情勢が、会社の経営陣が、あるいはただの運が、あなたの今の状況を生み出している。あなたが、すべてを背負ってなんとかしようとしても、どうしようもない部分が大きい。どれほどがんばっても、なるようにしかならない。
そして、なるようにしかならなくても、実は、あなたにとっても、あなたが心配している誰かにとっても、たいしたことにはならない。例え仕事を失っても他にも仕事はあるし、貧乏になったところで、それが原因で死ぬわけでもない。
誰にも負けないために、それほどまでに働いている人もいるだろう。だが、もし、あなたがそれほどがんばらないと負けると思うのなら、どちらにせよ、あなたは負ける。負けたうえに病気になってしまうかもしれない。それでは、もともこもない。
あなたが持っているものと運を超えて、出世することはできない。出世競争に負けたところで、たいしたことにはならない。元気でさえいれば、もっと幸せな道がきっとみつかる。
著者プロフィール:和田一郎
アンティーク・リサイクル着物を国内外へ販売する「ICHIROYA」代表。昭和34年生まれ。京都大学水産学科卒業後、大手百貨店に入社。家庭用品、販売促進部など。19年勤めたのち、2001年に自主退職して起業。現在に至る。趣味はブログ執筆。
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